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横浜に障害者スポーツ新拠点 「ラポール上大岡」

話題 | 神奈川新聞 | 2020年1月11日(土) 05:00

トレーニング器具を試す式典出席者(右)=ラポール上大岡
トレーニング器具を試す式典出席者(右)=ラポール上大岡

 東京パラリンピックを今夏に控え、注目を集める障害者スポーツの新たな拠点が横浜市内に誕生した。10日にオープンした障害者スポーツ文化センターラポール上大岡(同市港南区)は、既存の横浜ラポール(同市港北区)と役割を補い合いながら、障害者がスポーツに親しむ機会を提供し、リハビリなどにも役立てる。

 京急上大岡駅前。企業が集積する「ゆめおおおかオフィスタワー」の6~8階に、定員20~60人ほどのフィットネススタジオやトレーニング室などが並ぶ。2012年に一部利用が停止された研修施設「ウィリング横浜」を市が総工費約3億円をかけ、障害者向けに整備。各フロアはバリアフリーで、トレーニング器具も車いすのまま利用できる工夫が施された。

 1日平均約1300人が訪れる横浜ラポールと比べると、広さは10分の1程度だが、佐藤史子館長は「コンパクトさを強みにしたい」と語る。

 注力するのが「オーダーメード型」プログラムの提供だ。受け付け後に体組成測定器で体脂肪や体の部位ごとの筋肉量などを細部まで測定し、個々の利用者に合ったトレーニングメニューなどを組む。サポートする6人の指導員も今後増員し、地域の一般のスポーツ施設に出向くことで、遠方への外出が困難な障害者にスポーツを広めるとともに、障害者スポーツの意義を発信していく。


記念式典で開所を祝う関係者ら=ラポール上大岡
記念式典で開所を祝う関係者ら=ラポール上大岡

 障害者がスポーツやリハビリに取り組む場としてオープンした横浜ラポールは今年で29年目。年間約44万人が訪れるほど認知度が高まったが、課題も浮上している。理学療法士として活動していた佐藤館長は県内各地に赴く中で「望んでも(横浜ラポールまで)行けない人が多い」ことを知り、新拠点の必要性を感じていた。指導員の熊谷俊介さん(32)もトレーニングで負荷を掛けすぎてしまう利用者を何度も見てきたが、「利用者が多く、アドバイスを全員にはできなかった」と振り返る。

 障害者向けスポーツ施設の需要は高まっている。全国規模の大会開催などを手掛ける公益財団法人「日本障がい者スポーツ協会」によると、登録者数は10年度の約3万3千人から、昨年度は約5万9千人に跳ね上がった。東京パラリンピックの開催決定以降の伸びが特に顕著だという。

 一方、一般のスポーツ施設で障害者が利用を断れられるケースが多いという。佐藤館長は「理由の多くは安全面。障害者もスポーツを楽しめることを発信し、一般の施設にも広めたい」と話した。

 記念式典が9日に行われ、横浜ラポールの利用者で、17年の障害者によるアートイベント「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」の総合ディレクターを務めた栗栖良依さん(42)は、「パラリンピックで障害者スポーツが注目を集めても、障害者が体を動かせる場所はまだ少ない。障害者の可能性を広げる場が広まってほしい」と期待を寄せた。

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