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雲の神様 島倉二千六(上)「特撮の空」描き続け

文化 | 神奈川新聞 | 2021年5月4日(火) 10:00

 「ゴジラ」「ウルトラセブン」「日本沈没」「犬神家の一族」─。数々の特撮映画で、背景を描き続けた。

 「雲はいろんな表情でこれから起きることを伝えられる。作品を生かすも殺すも背景屋じゃないか」。

 日本映画黄金期の1950年代から筆を握り、「雲の神様」の異名を持つ島倉二千六(ふちむ)(80)。独特の空で円谷英二や黒澤明といった巨匠たちを魅了した人生を、川崎市多摩区のアトリエで振り返った。


アトリエ雲で自身の背景画を多数収めた「特撮の空」を手にする島倉さん=川崎市多摩区

 「形がどんどん変わっていく雲は、つかみようのない絵なんですよ。描きものとしては一番難しい。ただ、面白いのも雲。同じものは二度と描けないから」

 空と雲の絵にのめり込んだのは中学時代。生まれ育った新潟県水原(すいばら)町(現阿賀野市)の中学の版画部で、顧問・小林正四の指導を受けた。地元の瓢湖(ひょうこ)が舞台の映画が撮影されることになり、タイトルで使う版画も作った。

 9人きょうだいの末っ子。名の由来は生まれた年の40年、全国で祝われた「皇紀2600年」だ。中学卒業後に映画写真家だった兄の誘いで、東京の独立プロに就職。映画のセットとつながる木の床や壁、石垣、窓の外に見える瓦などを描き続けた。

 転機が訪れたのは、作画合成スタッフの誘いで東宝撮影所を見学したとき。俳優三船敏郎が巨大な八岐(ヤマタノ)大蛇(オロチ)の造形物と戦っていた「日本誕生」(59年)の撮影現場で、雲海の背景画に言葉を失った。

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