
J1横浜M、川崎、湘南の県内3クラブが11日、各地で新体制発表会見を開き、新シーズンへの意気込みを語った。
連覇を目指す横浜Mは今季初の全体練習を実施して始動。その後の会見では、就任3季目のアンジェ・ポステコグルー監督が「成功は約束できないが、ハードワークは約束する。クラブのプライドを持って戦いたい」と決意した。
昨年4位の川崎は鬼木達監督が覇権奪回を誓い、戦力が大幅に入れ替わった湘南は浮嶋敏監督が心機一転の再スタートを強調した。

2003、04年以来となるリーグ連覇を狙うマリノス。6年ぶりとなるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を控え、大型補強がなかったのは昨季の優勝メンバーへの信頼の証しだろう。小倉勉スポーティングダイレクター(SD)は「現有戦力と継続して契約することで『アタッキング・フットボール』を継続、進化させる」と強化方針を説明した。
期限付き移籍期間満了のマテウスを除けば、昨季リーグトップの68得点を挙げた攻撃陣の主力は残留。最終ラインを支えたタイ代表DFティーラトンとチアゴマルチンスを完全移籍で獲得し、戦力の流動化にも歯止めをかけた。
補強した9選手の中では、10年ぶりの復帰となる水沼に注目したい。C大阪時代にYBCルヴァン・カップと天皇杯の2冠を獲得した29歳は、大きく若返りつつあるチームに貴重な経験値をもたらしてくれるはずだ。
「昨年のベースを保ちながら選手、スタッフの量と質を充実させていく」と小倉SD。ミーティングなどで使用する映像編集を担当するビデオアナリストと、選手のコンディショニングを担当するトレーナーを1人ずつ増員した。
3季目となるポステコグルー監督は「2020年は新たなチャレンジの年。サポーターをわくわくさせ、メモリアルな年にしたい」。クラブが中期目標として掲げる「常勝軍団」に変貌を遂げられるか。