J1横浜Mは4日、宮崎市のシーガイア・イベントスクエアで宮崎キャンプ(12日まで)をスタートさせた。
昼前に空路で現地入りした選手たちは、午後に約2時間、フィジカルや実戦形式の練習などをこなした。アキレス腱(けん)のけがで別メニュー調整中だったDF波戸が、約2週間ぶりに全体練習に部分復帰。GK阿部はウイルス性胃腸炎のため、チームに帯同しなかった。
木村和司監督はキャンプ初日を終え、「これから本格的な戦術練習に入る。体はできたから、あとは頭。自分の持っている技術をどんどん出していきたい」と話した。
◆攻撃サッカーで名門再建へ、「ワシ流」本格始動
伝説になっている1985年のワールドカップ最終予選韓国戦で見せたFK。木村新監督はかつて、そのたぐいまれな技術でファンを魅了してきた。あれから25年がたち、低迷する名門再建へ掲げたのは「攻撃サッカー」だ。
そもそも横浜Mは、伝統的に堅守が売り。松田や中沢ら代表級のDFが顔をそろえる。課題が得点力不足なのは明白だが、いかにしてチームカラーを変えるのか。
「まずはシュートありき」(木村監督)。ゴールへの意識付けを毎日の練習で積み重ねる。キャンプ初日も、10対10の実戦形式で、くさびのパスや、ボールと関係ない3人目の動き、選手の飛び出しといったゴール前の攻防を何度も繰り返した。
指揮官は「ワシの考えが伝われば、必ず優勝争いができる」と断言する。問題は、その伝え方だろう。初の監督業で指導力は未知数。まずは9日間のキャンプでの手腕に注目したい。
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