沖縄での2次キャンプを終えたJ1川崎は16日、川崎市麻生区の麻生グラウンドで練習を再開した。開幕に向けた調整が順調が進む中、J1仙台から加入したDF角田の存在感が増している。守備の立て直しを期待されている31歳のセンターバックは「攻撃指向のチームは初めてなので楽しみ」と新天地で胸を躍らせている。
◇守備再構築の鍵握る
強いリーダーシップが持ち味だ。沖縄キャンプでのトレーニングマッチや日ごろの練習では主力組でプレー。声を張り上げ、身ぶり手ぶりを交えながら的確にラインコントロールする。長髪をなびかせる無骨な風貌に似合わず、時には人懐こい笑顔でチームを和ませる。
GK西部は「今まで(の川崎に)いないタイプ。積極的に声を出してくれるし、あいつがしゃべるとピリッとする」と信頼を置く。対人に強く、足元の技術にもたけ、2011年から2季連続でリーグ優秀選手に選ばれるなど実力は折り紙付きだ。
昨季の失点は、1桁順位の9チームの中で最も多い43。守備の再構築が初タイトルには不可欠な一要素であるだけに、角田は求められている役割を理解している。「一番気をつけたいのはみんな攻撃が好きなので、いかに自分が守備の意識を持たせるかだと思っている。攻撃の持ち味は出したいけど、点を取られるときついので、そのバランスは考えている」
J2京都の育成組織出身で01年には当時J2最年少出場記録の17歳10カ月13日でプロデビュー。早くから活躍してきたが、ここまでの15年のプロ生活でリーグタイトルとは無縁だった。「どのチームもタイトルを目標に掲げるけど、そんなに甘いものじゃない。でも、このチームには本当にそれに値するだけの力がある」。クラブ同様に栄冠に飢える背番号3がチームの力になる。
【神奈川新聞】