
スタジアムだけではない、町中を青く染めろ-。J1川崎フロンターレは23日、ホーム等々力競技場(川崎市中原区)で鹿島アントラーズとのチャンピオンシップ準決勝第1戦に臨む。Jリーグの年間王者を決める戦いは、ホームアンドアウェーの準決勝を制すれば浦和レッズとの決勝が待ち受ける。創設20周年の節目で悲願のJ1初優勝を狙うフロンターレは、町を挙げて後押ししてもらおうと大作戦を展開している。
フロンターレは第1、第2ステージとも優勝こそ逃したが、年間順位で2位となり、チャンピオンシップ出場を決めた。クラブ創立20周年の節目で迎えたチャンスを逃すまいと、選手だけではなくクラブ側もできることはすべてやろうと、意気込んでいる。
まず、行政の協力を取り付けた。中原区役所では職員が「いざ決戦 つかみとれ初タイトル」とプリントされた青色のTシャツを着る異例の応援体制。福田紀彦市長も「市民、サポーターの皆さんと全力で応援したい。優勝したら大々的に優勝パレードをしたい」と約束する。
イトーヨーカドーやセブン-イレブンでも店員らが青いシャツを着用するほか、商店街や駅ではポスター作戦を展開。通常の2倍に当たる計1万枚を用意し、サポーターも協力して人海戦術で張り続けている。このほか市役所の旧庁舎に、ユニホーム型の大型フラッグを掲げている。
当日のチケットは完売必至だが、スタジアム横でパブリックビューイング(PV)を実施。熱気を感じながら応援できる。スタッフの井上剛さんは「悲願達成に向け、皆さんが少しでもいつも以上に応援してくれたら、きっとそれが見えない力になる。僕らも最後までできることをやります」と意気込んでいる。