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川崎:W杯組復帰も戦力ダウン否めぬ同点劇/大宮戦から

川崎フロンターレ | 神奈川新聞 | 2010年7月15日(木) 00:28

ピッチにうずくまって頭を抱え、しばらく起き上がれない。後半残り5分、絶好機を逸したFW黒津は「あれを決めなきゃ優勝できない、というシーンだし、悔しいというか恥ずかしい」と、何度も自分を責めた。

そこで観衆からこの日一番の嘆息が漏れたのも、見せ場の少ない試合を象徴していた。右サイドを完全にえぐったDF伊藤の折り返し。あとはフリーで右足を合わせるだけだったが、目と鼻の先にあるゴールマウスをとらえることができなかった。

エース鄭大世が海外移籍。故障者が相次ぎ、チーム最多7得点のレナチーニョも出場停止と、「FW王国」の台所事情は苦しい。高畠監督はこの日、守備的MFが本職の谷口をFW起用したほどだ。「体の強さを生かしたゴール前の仕事と、前線での守備力」に期待したが無得点。やはり急ごしらえの感は否めない。

前半戦はJ1でワースト2位タイの11戦20失点。課題は守備面なのは明らかだが、再開初戦に限れば、どうにも攻撃の迫力が伝わってこなかった。次節は王者鹿島との今季初対決。黒津は「戦力ダウンという見方をはねのけるには、自分たちがやるしかない」と、早くも危機感たっぷりだった。

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