Jリーグ1部(J1)川崎が戦力補強の目玉として、フランス1部リーグ・レンヌ所属の日本代表MF稲本潤一(30)を獲得することが12日、決定した。両クラブが完全移籍で合意し、レンヌは公式サイトで発表した。稲本は2001年以来、9季ぶりの日本復帰。近く帰国予定で、メディカルチェックを経て正式契約の見通しだ。
川崎が欧州リーグに在籍する日本人選手を獲得するのは初めてで、現役日本代表の加入は2人目。日韓、ドイツのワールドカップ(W杯)2大会出場の実力者を加え、2年連続のリーグ2位からの巻き返しを図る。
稲本は昨夏、欧州で通算7クラブ目となるレンヌに移籍したが、リーグ戦出場は5試合止まり。レンヌとは来夏まで契約を残すが、6月開幕のW杯南アフリカ大会に向けて出場機会を増やす必要があり、2001年夏以来のJリーグ復帰を検討。川崎と大宮から正式オファーを受け、「優勝を狙えるクラブでプレーしたい」などと移籍先を川崎に一本化していた。
一方の川崎は昨季、リーグ戦とヤマザキナビスコ・カップで2位。高畠勉新監督(41)が指揮を執る今季は、目標の初優勝へ守備的MFの強化を課題としており、世界大会の経験豊富な稲本に白羽の矢が立った。複数年契約を結ぶとみられ、背番号「20」が内定している。
【】