
MVPこそオルンガに譲ったが、史上最多9人のベストイレブン選出は記録ずくめのリーグ制覇を飾った川崎にふさわしい栄誉だ。2位G大阪と勝ち点18差の独走優勝に、主将谷口は「競争がこのチームを強くした。他クラブの選手にフロンターレのサッカーを評価してもらったと思っている」と胸を張った。
2017、18年の連覇を支えた家長や鄭成龍らベテランだけでなく、若手と新戦力の台頭を象徴するように初選出も6人を数えた。
新人最多記録に並ぶ13得点をマークしたルーキー三笘はJ1クラブの監督、選手の投票で最多238票を獲得。「どんどんアピールしないと試合に出られないチーム内の競争がある。毎試合結果にこだわってきた」と躍進の一年を振り返った。
激しいポジション争いの一方で、今季は新システムに挑戦して個の特長を最大限に生かすチームづくりにも成功。湘南から加入した山根は「チームメートに自分の能力以上のものを引き出してもらった。うまくやらないといけないと悩んだ時期もあったが、湘南時代のプレーをやればいいと開き直って強みを出せた」と喜びを語った。
前監督の風間八宏氏が築いたボールを保持して攻撃し続けるスタイルは川崎の代名詞となり、歴代最多88得点に結実した。村井チェアマンは「一貫して目指すサッカー像があり、人が替われどそれを熟成させてきた。(中村)憲剛選手を中心に全員が地域のために努力し、フットボールと社会との連携が非常に高いレベルで両立している理想のクラブだ」とたたえた。
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「最強」川崎を証明 ベストイレブン、チーム内競争で躍進
MVPのオルンガと記念撮影する川崎の三笘(左)と谷口(右)=ⓒJリーグ [写真番号:455661]
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