日本サッカー協会は1日、リオデジャネイロ五輪の男子日本代表18人を発表し、横浜市出身でJ1湘南の育成組織で育った主将のMF遠藤(浦和)や欧州組のFW久保(ヤングボーイズ)MF南野(ザルツブルク)らが選ばれた。川崎からは大島、原川の両MFが選ばれた。原則23歳以下の選手が出場し、24歳以上のオーバーエージ枠にはFW興梠(浦和)DF藤春(G大阪)塩谷(広島)の3人が入った。
同枠の3人とGK中村(柏)を除く14人は1月の五輪最終予選メンバーで、手堅い選考となった。故障から復帰したMF中島、DF室屋(ともにFC東京)に加え、左膝靱帯(じんたい)損傷で離脱しているDF岩波(神戸)も選出された。
チームは21日に出発し、ブラジル北東部アラカジュで合宿を実施。30日にブラジルと国際親善試合を行い、8月4日にナイジェリアとの1次リーグ初戦に臨む。
「皆の思い背負い戦う」
「これまで一緒に戦ってきたU-23世代の全選手の思い、そして日本の皆さんの思いを背負ってリオで戦ってくる」
主将の遠藤は言葉に熱い思いを込めた。「勝てない世代」と呼ばれたチームを束ねてきたキャプテン。ことし1月の五輪最終予選を兼ねたアジア選手権で苦しみながらも優勝した。
自身は今季、育成組織時代からプレーしてきた湘南から浦和へ。日本代表にも名を連ねるようになった23歳は集大成の舞台へ「目の前の試合に勝つことだけを考え、サッカー人生を懸けて戦う」と約束している。
川崎の若きボランチ2人も強い気持ちで仲間の分も戦うつもりだ。1月の最終予選をともに戦ったチームメートの奈良がことし5月に左すねを骨折。この日のメンバー入りはかなわなかった。
大島は「力(原川)と2人で奈良ちゃんの分も頑張りたい」と言い、原川も「そういう選手がいるということを頭の隅で理解してやらないといけない」と表情を引き締める。
攻守のかじ取り役として期待の大きい2人はメキシコ五輪以来、48年ぶりとなるメダル獲得を目標に掲げている。
大島 僚太(おおしま・りょうた) 静岡学園高出、川崎。168センチ、64キロ。23歳。静岡県出身。
遠藤 航(えんどう・わたる) 金井高出、湘南ユース、浦和。178センチ、75キロ。23歳。横浜市戸塚区出身。
原川 力(はらかわ・りき) 京都・立命館宇治高出、京都ユース、川崎。175センチ、72キロ。22歳。山口県出身。