
サッカー女子のプレナスなでしこリーグの3部に当たるチャレンジリーグEASTの横浜FCシーガルズが昇格への挑戦権を得た。今季のリーグ戦を11勝1分け3敗の首位で終え、2部昇格を懸けたプレーオフに進出。10日の初戦を前に主将のMF山本絵は「全部勝たないと上には行けない。全力でやるだけ」と必勝を期している。
9月21日に行われた常磐木学園高との今季最終節。日本代表選手を数多く輩出する実力校との優勝を懸けた大一番を2-0で制した。「最初はどうなるかと思ったけど、優勝は絶対しないといけないという気持ちだったので、安堵(あんど)感は大きい」と副主将のDF田中。関東リーグ2部から新たに戦いの場を移して臨んだ今季もその強さは健在だった。
今季から指揮を執る中村宏紀監督はこれまで築いてきたパスサッカーを継承しつつも、個の能力に頼りがちだった昨季の反省を踏まえ、戦術面での約束事を徹底。「今はチームで共通認識を持ってボールを動かすことができている。開幕時に比べて調子の波がなくなってコンスタントに力を出せるようになってきた」と言う。得点はリーグトップの39、失点はリーグ最小の13と攻守にバランスの取れたチームになった。
プレーオフは東西の上位2チーム、合計4チームの総当たり形式で行われ、勝ち点1位のチームが2部へと自動昇格。同2位は2部9位のチームとホームアンドアウェー方式の入れ替え戦に回る仕組みだ。
トップリーグ昇格を目指して2013年に発足し、毎年着実にステップアップしてきたチーム。クラブの大きな目標に向け、横須賀シーガルズ出身で今季得点ランク3位の11ゴールと活躍したエースFW吉田も燃えている。「ここまできたら技術どうこうよりも気持ち。チームを盛り上げて、楽しく勝利にこだわっていきたい」