サッカー女子の全日本高校選手権県予選は23日、湘南学院高などで決勝リーグ最終節を行い、星槎国際湘南-湘南学院は0-0で引き分けた。星槎が2勝1分けの勝ち点7で優勝し、3連覇を達成。湘南学院が1勝2分けの勝ち点5で2位に入った。
両校は11月9日に群馬県で開幕する関東大会に出場。上位7校に与えられる全国大会の出場権を懸けて戦う。
「勝って優勝したかった」
わずか数センチの差で雪辱を逃した。後半37分。星槎国際湘南は途中出場のMF野村が、ペナルティーエリア右から右足を振り抜く。シュートはクロスバーをたたき、スタンドから悲鳴が上がった。
「コースは狙い通り。勝って優勝したかった」と野村は歯を食いしばった。蹴って走る湘南学院の攻撃を封じるために磨いた4-1-4-1のシステムは、「得点のチャンスがある」(キャプテン納屋)と封印し、アタックを重視。5月の県総体決勝で苦杯を喫した相手をパスワークで振り回し、引き分けで3連覇を飾った。
1月の全日本選手権を制したが、当時の決勝で先発したのはこの日のスタメンのうち3人だけ。納屋が「優勝経験者が少ないからパスの精度、攻撃の幅を一から積み上げ直した」と話すように、決勝リーグではスピードある弥栄、セットプレーが強みの藤沢清流を寄せ付けず。スタイルの異なる相手に対応し、夏の練習試合では強豪の十文字(東京)と競り合い自信につなげた。
全国切符を懸けた関東大会へ。納屋は「上は意識しない。目の前の一試合に全力を注ぐ」と気を引き締めた。
守備で遠征の成果
県総体女王の湘南学院は県予選を2位で通過。この日の星槎国際湘南戦では前半27分、主将岩佐がGKと1対1の場面に持ち込んだが決めきれず。スコアレスドローの結果に、キャプテンは「自分が決めていれば優勝できた。決定力はチーム全体の課題」と宿題を持ち帰った。
一方の守備は、決勝リーグ全3試合で無失点。夏場の約2週間に及んだ遠征の成果を示した。全国切符を懸けた関東大会へ岩佐は「大会まであと1カ月半。この先の一日一日が大事」と気を引き締めた。
【最終順位】
(1)星槎国際湘南
(2)湘南学院
(3)藤沢清流
(4)弥栄
星槎国際湘南は3年連続3度目の優勝。上位2校は11月9~17日に群馬県コーエイ前橋フットボールセンターほかで行われる関東高校女子選手権に出場