第55回県高校総体兼全国高校総体(インターハイ)県予選会(県高体連など主催、神奈川新聞社など後援)は7日、各地で熱戦が繰り広げられた。サッカー女子決勝は星槎国際が湘南学院を3-1で下し、3連覇を達成した。
「歴史塗り替える」主将宮澤2得点
女王の座は揺るぎないものになりつつある。冬の県新人大会に続いてライバル湘南学院を退け、3連覇を達成した星槎国際。勝利へ導いたのは主将のFW宮澤だ。
U-17日本代表の快足アタッカーが、まず魅せたのは後半5分。ゴール前へ抜け出したMF加藤のシュートを相手GKがはじいたところを見逃さなかった。
自慢のスプリントで一気に加速し、右足でゴールネットへ。「後ろの選手が粘り強く守って、前につないでくれたから生まれた点。全員の執念だった」。この一撃で流れを引き寄せると、同10分にはDF夏目のロングフィードに反応して貴重な追加点を奪った。
長短のパスで相手を揺さぶり、シュート数では23-6と圧倒。それでも「(パスを使った)崩しの部分でイメージの共有ができていない。もっとチャンスをつくらないと」と反省が出るのはさらなる高みを見据えるためだ。
「伝統をつなげられた安心感はあるけど、まだ通過点。ここから歴史を塗り替えていかないといけない」と宮澤。ベスト8で散った昨年のインターハイの借りを返すため、まずは関東を勝ち上がる。
湘南学院奪還ならず
湘南学院は王座奪還ならず。前半は無失点で耐えたが、後半5分から立て続けに失点して主導権を握られた。ゲームキャプテンを務めたMF秋元は「課題の立ち上がりでやられてしまった」と悔やんだ。
4日の準決勝で主将のMF佐久間が退場処分を受け、規定のエリア外で判定に抗議した木村監督もこの日はベンチ入りできなかった。
雪辱の場は全日本高校選手権の県予選になる。秋元は「インターハイに出たチームを追い抜けるチャンスはまだある。きょう出た課題を夏に改善して、リベンジしたい」と涙を拭っていた。