サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選に臨む日本代表に初選出された三笘薫(24)が10日、遠征地ベトナムでオンライン取材に応じ、「うれしい気持ちと同時に、最終予選の厳しい戦いの中なので責任感もある」と心境を語った。
東京五輪後の8月に育成組織から所属したJ1川崎を離れ、イングランド・プレミアリーグのブライトンに完全移籍。今季はベルギーのサンジロワーズに期限付き移籍し、10月のリーグ戦ではハットトリックを決める活躍で注目を集めた。
初の海外挑戦で「サバイバルじゃないけれど、また一からやるメンタルだった」という。
「まずは自分がどういうプレーヤーなのか認めさせないといけない。一人一人をしっかり観察してどんなプレーが最適なのか考えながらやっていたが、結局は結果を残さないと認めてくれない。最初の頃はもがきながらやっていた」と振り返った。
今月3日には川崎のJ1連覇が決まり、優勝セレモニーでは東京五輪で一緒に戦った旗手が三笘のユニホームを着て記念撮影に臨む場面もあった。
「時差的に朝起きてすぐに優勝していたので、すごくびっくりした。チームの一員として認めてくれてうれしい」と語り、「僕自身も成長して海外に来ることができた。フロンターレなしでは今の自分はないと思っている」と感謝した。
7大会連続のW杯出場を目指す日本は現在B組4位と厳しい状況で、ここからベトナム、オマーンとアウェー戦が2試合続く。代表デビューに期待も高まるが、「海外組に変わっただけで、選手としては全く変わってなし、能力も大して変わってないと思う。自分がどう成長をしてきたかを発揮する場ではなく、日本のために力を合わせて戦うことが一番大事」と表情を引き締めた。(木田亜紀彦)