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シンクロ・日本代表 小俣夏乃
神奈川からリオへ 反骨心で夢舞台

その他スポーツ | 神奈川新聞 | 2016年2月11日(木) 11:59

 シンクロナイズドスイミングの日本代表に、リオデジャネイロの水面で舞おうとしている19歳の若き星がいる。麻生高出身の国士舘大1年、小俣夏乃(アクラブ調布)。夢をかなえるため、まずはメンバー入りした世界最終予選(3月・リオデジャネイロ)でチームの五輪出場枠獲得を目指す。

 力強く、しなやかに、時にプールを飛び出すような躍動感を求められながら、8人の同調性も高めなければならないシンクロナイズドスイミングのチーム種目。その一員として今夏の大舞台出場を狙う新星は、さながらシンデレラストーリーのように代表への階段を駆け上がってきた。

 昨年7月にロシアで行われた世界選手権でチーム・テクニカルルーティン(TR)のメンバーに抜てきされると、4大会ぶりのメダルとなる銅メダル獲得に貢献。同11月に行われた五輪最終予選の派遣メンバーを決める第3次(最終)選考会では4位に入り、既に5人が内定していたメンバー10人の枠に9番目で滑り込んだ。

 「まさか自分がという感じ」と初々しくほほ笑むが、その表情はすぐに引き締まる。「(選考会は)自分が目標としていた順位と違って悔しかった。ここから何ができるかが大事」。物語がまだ序章にすぎないことは、主人公が一番よく分かっている。

厳しくても充実


 2000年のシドニー五輪、04年のアテネ五輪で銀メダルを獲得したチーム種目は一時の低迷期を乗り越え、復活の兆しを今見せている。再燃した炎を消すまいと、かつての隆盛期を支えた井村雅代ヘッドコーチら指導陣の叱咤(しった)は激しい。

 「昔はこれだけ強かった」「みんな人生を懸けてやってくる」。平成生まれで過去の栄光を知らない新鋭は一つ一つの言葉の重みを受け止め、熱血指導に歯を食いしばっている。


五輪代表を夢見て練習に励む小俣=東京都調布市
五輪代表を夢見て練習に励む小俣=東京都調布市


 練習は日々ハードになっていく。泳ぎのメニューは1日100メートル10本から20本へ。制限タイムもつくようになった。演技構成の難易度も上がっている。

 「これからもっときつくなると言われている。難しいのは足1本、拳1個という感覚。まだ角度が自分が思っているのと全然違う場所だったこともある」。毎朝6時から体を動かし、食事や映像でのチェックを挟みながら再びプールを出るのは時に深夜11時を過ぎる。それでも小さなころからの夢のためだ。大変だが、充実している。

大きなハンディ


 シンクロナイズドスイミングに転じたきっかけは、小学4年生のころにテレビで見たドラマ「ウォーターボーイズ」。競技に励む男子生徒に憧れを抱いた。「体験教室でやってみたら曲に合わせて泳ぐのが新鮮で楽しかった」という。

 高校1年で出場した世界ジュニア選手権は選考会で4位に入るも補欠でのエントリー。これが火をつけた。2年生になると茅ケ崎の自宅を離れ、高校に近い川崎市麻生区に母とともに転居。練習拠点である東京都調布市のクラブで競技に打ち込む日々を歩んだ。

 代表メンバーでは際立って小柄な身長161センチ。手足の長さをアピールする海外勢と競い合う中で大きなハンディだ。


取材中、笑顔を見せる小俣
取材中、笑顔を見せる小俣


 「昔は首にタオルを巻いて母に引っ張ってもらったりもしたんですけど…」。足りないものは補うしかない。「身長がないから高さ、鋭さを見せないと。大きい人はももの真ん中くらいでも、私はお尻まで出すくらいでいかないといけない。その分、筋力も必要」。日々の練習と反骨心。彼女のストーリーは決して華やかな話ではない。

 最終予選が刻一刻と近づく。「怖いという思いもある。プレッシャーや期待に応えないといけないし、(五輪の)その場に立ったら腰が抜けちゃうかも」。そう笑いながらこうもつなぐ。「たくさん努力はしてきたつもり。日本の武器は同調性。完璧にそろえて世界の人を驚かせたい」

 

おまた・かの 茅ケ崎市出身。中島中-麻生高-国士舘大1年。アクラブ調布所属。2014年世界ジュニア選手権で、日本代表主将としてフリーコンビネーション金メダル、デュエット銀メダルを獲得。15年夏の世界選手権でフル代表入りを果たし、リオデジャネイロ五輪世界最終予選メンバー入り。19歳。161センチ、50キロ。

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