
往路13位の日体大が復路4位と巻き返し、総合7位に浮上。2年ぶりにシード権を獲得した。かつて愛知・豊川工高を率い、昨春から指揮を執る渡辺正昭監督(53)は「目標の8位はクリアできた」と充実感をにじませた。
躍進の原動力が、6区の3年秋山だった。往路1位の青学大から10分後に一斉スタートした9位以下の選手を置き去りにして前の5人を抜いた。区間記録を更新する58分9秒のタイムをたたき出し、4番目で小田原中継所に駆け込んだ。
同じ6区を走った前回は区間4位。満足できず「6区を意識して1年間下り坂の練習ばかりしてきた」という。体を後ろにそらさずブレーキをかけない走法を身に付け、指揮官も「チームに勢いをつけてくれた」とたたえた。7区以降の4人も堅実な走りで最後までシード権を獲得できる10位以内を守りきった。メンバー10人のうち4年生は3人だけ。2、3年生が主力なだけに、指揮官は「周囲への感謝の気持ちを忘れず、これからも成長してほしい」と若い力に期待していた。