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1月1日ニューイヤー駅伝
心身強化、自信手に プレス工業過去最高15位目指す

その他スポーツ | 神奈川新聞 | 2015年12月30日(水) 11:29

過去最高の15位を目標に走るプレス工業の選手たち=藤沢市
過去最高の15位を目標に走るプレス工業の選手たち=藤沢市

 元日恒例の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)は来年1月1日、群馬県庁を発着点とする7区間100キロのコースで行われる。第60回の記念大会のため全国6地区の出場枠が一つずつ増え、例年より6チーム多い43チームが争う。神奈川からは7年連続7度目となるプレス工業(藤沢市)が出場し、過去最高の15位を目指す。
 
 初出場の2010年から6年連続で順位を上げてきたプレス工業。今回は15位という高い目標を掲げている。

 昨年の1区で区間2位と力を見せたエース梶原が今秋、「マラソンに挑戦したい」と退部。絶対的なエースがいなくなったものの、主将の三宅は「走力面はマイナスが大きいが、チーム内でチャンスが増え、若手がしっかり出てきてくれた」と、新人の池田、大谷らの押し上げに頼もしさを感じている。

 ただ、最下位37位に終わった初陣から前回は21位まで上昇してきたとはいえ、10位台には全国の強豪がひしめく。ここから順位を上げていくのは容易ではない。

 前回も3区までは主力の梶原、福島、大西が14位でつなぎながら、区間の距離が長く、上州名物の「赤城おろし」が向かい風で強くなる後半は苦戦した。藤田嘉監督は「今までは前半で上位に入り、つないでいく作戦だったが、それでは消極的になる。向かい風の中で単独走になることが多い後半でも順位を上げるため、メンタル面を強化してきた」と強調する。

 今年はトレーニング方法も大幅に見直した。例年は秋の期間を個人記録を狙うレースに充てていたが、11月3日の東日本実業団対抗駅伝で9位に入って本戦出場を決めた後、静岡で長期合宿を実施。5キロ走2本、2キロ走5本など質の高い練習の合間に、3度の30キロ走を入れるなどして心身のスタミナ強化に取り組んだ。上岡宏次ヘッドコーチは「体がきつい状態でも、しっかりと長い距離が走れる練習を積めた」と自信を見せる。

 エース不在でも、総合力では昨年を上回る。7年連続でステップアップする準備は整った。

チームの力結集する
 藤田嘉監督の話 飛び抜けたエースはいないが、チームワークはある。20位前後で競った昨年の経験を生かし、チームの力を結集して目標の10位台を達成したい。

全員が万全な状態で
 三宅雅大主将の話 初出場から走っているが、チーム力は格段に上がった。21位から順位を上げていくためには、7区全員が万全な状態で10位台で走らないといけない。


村山兄弟から刺激受け ルーキー 池田、大谷


 エース梶原が抜けた穴を埋めてくれそうなのが大型ルーキー2人だ。東日本実業団対抗駅伝でエース区間の2区と5区をそれぞれ任された池田と大谷。ともに区間5位で走りきり、全国でも戦えることを証明した。


初のニューイヤー駅伝を心待ちにする新人の池田(奥)と大谷
初のニューイヤー駅伝を心待ちにする新人の池田(奥)と大谷


 池田は大東大で箱根に3度出場。主将を務めた前回の箱根は9区で区間7位と力走し、シード権獲得をけん引した。

 当初は大学卒業後も陸上を続ける気持ちはなかったというが、「大学では一番になりたかったが、満足のいく結果を残せなかった」と不完全燃焼な気持ちが背中を押した。上昇気流に乗るプレス工業に加わり、「エースになって、もっともっと上を目指したい」と意気込む。

 11月に1万メートルの日本記録を14年ぶりに更新した村山紘太(旭化成)は宮城・明成高の同期。「おめでとう」と連絡したが、満足している様子はなかった。その刺激も自身のモチベーションに変えている。
                         ◇
 「村山ら駒大の同期には置いて行かれてしまった。追いつけるよう、トップを目指したい」。村山紘太の双子の兄で、今夏の世界選手権にも出場した謙太(旭化成)にライバル心を燃やすのが大谷だ。

 栃木・佐野日大高時代に5000メートルを13分台で走り、全国高校総体でも決勝に進出。注目のランナーだったが「自信を持って入学」した駒大では股関節の故障に苦しまされ、箱根も走れなかった。

 大学4年でようやく復活し、各種目で自己ベストを連発。東日本実業団対抗駅伝では最短5区(7・8キロ)で持ち味のスピードを発揮した。「ニューイヤーもしっかり貢献し、やっぱあいつやれるじゃん、と思われる走りをしたい」と健在ぶりを示すレースにする。

 

池田 紀保(いけだ・のりやす) 宮城・明成高-大東大。宮城県出身。
 大谷 卓也(おおたに・たくや) 栃木・佐野日大高-駒大。栃木県出身。

展望 トヨタ V争いリード 個々の能力高い旭化成


 2連覇を狙うトヨタ自動車と最多21度優勝の旭化成の戦力が充実し、優勝争いをリードする。

 トヨタ自動車は中部大会の1区で早川翼が区間新記録をマークし、3区で2年目の窪田忍、4区は27歳の大石港与ら計5人が区間賞を奪い、全体の底上げが進んでいる。前回優勝メンバーの宮脇千博も調子は上向きで、総合力が高い。

 旭化成はともに世界選手権代表で双子の村山謙太、紘太らの加入で1999年大会以来の優勝が狙える顔ぶれとなった。11月には1万メートルで村山紘が27分29秒69の日本新記録を樹立し、25歳の鎧坂哲哉も日本歴代2位の27分29秒74で走るなど個々の能力は高い。日本勢だけの布陣のため、外国選手も走る2区で遅れないことが重要だ。

 コニカミノルタはエース宇賀地強と25歳の菊地賢人が中心で、東日本大会を故障で欠場した設楽啓太の出来が鍵を握る。日清食品グループは大黒柱の佐藤悠基と村沢明伸を擁し、トップ争いに食らい付きたい。前回4区区間賞の設楽悠太らがいるホンダは東日本大会を制して勢いに乗る。

 トヨタ自動車九州は8月の世界選手権マラソンを欠場した今井正人の走りが注目される。東日本3位のDeNAや中国大会王者のマツダも上位をうかがう。

 
 

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