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パナ、シード権獲得へ一丸 実業団女子駅伝

その他スポーツ | 神奈川新聞 | 2015年12月10日(木) 03:00

競争意識を高めてきたパナソニックのメンバー
競争意識を高めてきたパナソニックのメンバー

 第35回全日本実業団対抗女子駅伝大会は13日、宮城・松島町文化観光交流館前から仙台市陸上競技場までの6区間(42.195キロ)で行われ、全国の22チームが駅伝女王の座を懸けて争う。神奈川からは16年連続27度目となるパナソニックが出場。経験十分な主力選手に強力な新人選手を加えた陣容で、シード権獲得(8位以上)を目指す。

 開催地が岐阜から宮城に移った2011年に過去最高の2位に輝いた後は、9位、17位、12位と3年連続で入賞を逃してきたパナソニック。ロンドン五輪代表だったエース吉川が2013年に引退し、その穴をなかなか埋めきれていない。

 「過去3年も入賞する力はあったが、核となる選手が抜けたことで、全員が力通りの走りを出し切れず、結果に結びつかなかった」。小栁直哉コーチ(30)は現状をこう分析する。

 ただ、低迷期を脱する兆しは十分にある。4年前の2位を経験しているメンバー(中村、山崎、加藤、阿部)が4人残っており、「復権」への思いを強くしている。

 4月にロッテルダムマラソン(オランダ)で加藤が優勝。今年から主将に就任したエース山崎も5月のカージナル招待(米カリフォルニア州)で1万メートルに出場、6月の日本選手権の1万メートルで5位入賞するなど、底上げを図ってきた。

 山崎は「4年前は部員7人だけで、一人一人が『自分がやるしかない』という自覚を持っていたのが大きかった」と、躍進を支えたメンタル面の大切さを再認識。練習から、各選手が戦う姿勢を前面に出す環境づくりに取り組んできたという。

 「全員が力通りに走れば2時間18分を切れる」と小栁コーチ。昨年のレースでは4~6位争いをできるタイムに相当し、「入賞の力はある。3区までにいい流れを作りたい」と力を込める。

 日本選手権の1500メートルで3位に食い込んだ2年目の森田香はじめ、若手も順調に力を伸ばしているのも兆しの一つだ。今年は地元・小田原出身の鈴木と、豊川高(愛知)時代に全国高校駅伝で優勝した堀の2人も加わった。

 全国のライバルたちも当然、戦力アップしている。全国3地区だった予選会が今年から一本化され、狭き門となったレースで12位と苦戦した。だが、本戦がさらに厳しさを増すことは織り込み済みだ。山崎は「力を出し切れば8位は無理な目標ではない。本番では戦う姿勢、絶対に勝つ気持ちを出していく」と闘志を燃やしている。

雪辱誓う新人・鈴木ひとみ



 10月の予選会は、新人ながら最も長い5区(10・4キロ)を任された。ロードを走る能力はチームでもトップクラスで、小栁コーチは「長い距離を淡々と走れるのが持ち味。予選会でもメンバーを勝ち取り、新人の勢いがある」と期待を寄せる。

 実業団で初の駅伝となった予選会では、区間15位。「自分の区間で、本戦に行けるかどうかドキドキさせてしまった」と納得はしていない。

 同じく宮城で開催されている全日本大学女子駅伝で1区を走り、一昨年は区間4位、昨年も5位に入るなど相洋高、玉川大時代も駅伝で活躍してきた。「たすきを巻いて、次に待っている人がいると思うと頑張れるのが駅伝。何キロも走ってきても、次の人が見えただけで力が湧いてくる」

 高校の大先輩には、ロンドン五輪のマラソン代表だった尾崎好美さんがいる。「将来はマラソンを走りたいので、きついと思ったときに、粘れる気持ちを持てる力をつけたい。そのために、5千、1万メートルで結果を残したい」

 神奈川のチームで走って、地元に貢献したいとパナソニックに入社した。初の全日本実業団駅伝に向けて「目標はシード権なので、(メンバーに)選ばれれば区間8位が最低条件」と覚悟を決めている。


勢いのある走りを期待されている鈴木
勢いのある走りを期待されている鈴木
 
 

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