わずか7秒差で全国入賞を逃した昨年の悔しさは、今もそれぞれの胸の内にある。荏田の選手は「今年こそ」の決意たぎらせ、晴れ舞台に臨む。
昨年は、香織と詩織の森田姉妹(ともにパナソニック)が1、2区を担い、4位で3区木下につないで流れをつくった。だが、4区小川と5区佐藤がともに区間10位台と振るわず、僅差の9位に終わった。
その森田姉妹が抜けた後、チームをけん引するのが佐藤だ。11月の東日本女子駅伝6区で区間賞を獲得し、神奈川の総合2位に貢献した2年生は「先輩たちの存在の大きさに気付き、陸上に取り組む気持ちも変わった」と振り返る。
その成果を示したのが10月の県大会。1区で区間賞に輝いてチームに勢いをつけると、2区小川、4区久保田みずき、アンカー木下も区間1位で走り、ライバルの白鵬女子に2分弱の差をつけて圧勝した。
安斉を加えた5人のほか、双子の久保田姉妹の妹かえでは姉と遜色ない走力を誇り、11月の関東大会で区間6位に入った田中も虎視眈々(たんたん)とメンバー入りを狙っている。
内藤篤史監督(49)は「県大会からさらに力は増した。全国でそれを十分発揮できるはず」。チーム力の底上げに自信を示すと、1区での起用が濃厚な佐藤は「順位を下げた悔しさは今でも忘れられない。去年の成績は超えなきゃいけない。必ずその流れをつくる」。初の入賞へ、万端の準備が整った。
【監督】
内藤 篤史(49)
【顧問】
石丸あゆみ(33)
石澤 和也(27)
【主将】
高下 郁香(3)(つきみ野)
【選手】
河出佑実子(3)(相模)9分39秒92
佐藤 成葉(2)(渋谷)9分23秒16
木下友梨菜(2)(永田)9分35秒67
小川 花奈(2)(茅ケ崎)9分48秒25
安斉あゆ美(2)(松林)9分51秒18
久保田かえで(1)(西谷)9分36秒90
久保田みずき(1)(西谷)9分38秒99
田中 未波(1)(上永谷)9分45秒94
(注)丸数字は学年、カッコ内は年齢または出身中学校。記録は3000メートルのベスト。
【神奈川新聞】