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園長先生は日本記録保持者 葉山の松尾さん

その他スポーツ | 神奈川新聞 | 2019年5月1日(水) 11:40

日本陸上選手権大会のマスターズ枠出場に、意欲満々の松尾さん=葉山にこにこ保育園
日本陸上選手権大会のマスターズ枠出場に、意欲満々の松尾さん=葉山にこにこ保育園

 中高年の選手が競うマスターズ陸上競技で、日本記録を持つ女性が葉山町にいる。「葉山にこにこ保育園」園長の松尾真弓さん(66)=同町一色。中学、高校時代に打ち込んだ短距離走を62歳から再開し、練習を重ね、6月に開かれる日本陸上競技選手権大会へのマスターズ枠での出場も内定した。松尾さんは「桐生祥秀選手らも走る日本選手権は、10代の頃からの夢。力いっぱい走りたい」と意気込んでいる。

 松尾さんは昨年10月28日、国際ゴールドマスターズ奈良大会のW65(女子65~69歳)・60メートル競技に出場し、9秒39で日本記録を更新。100メートル、400メートルリレーでも優勝した。

 「きついけど、走り終えた時の爽快感が好き」。幼い頃からかけっこが好きで、中学3年の時に100メートル競技で出場した東京都大会で2位に輝いた。

 「五輪を目指し、高校でも陸上部で頑張った。でも、練習環境が悪く、中学の時より記録は伸びなかった」。長く陸上から離れていたが、4年前に参加したマスターズ大会が転機に。「90歳の女性らが元気に走っている姿に感動した」。陸上熱が再燃した。

 不入斗公園陸上競技場(横須賀市不入斗町)で週2回、トラックを走り、毎日15分間の筋力トレーニングも欠かさない。故障しないよう適度な運動量を心掛け、走法も研究して記録を伸ばしてきた。

 保育園の運動会では、保護者らに交じり、リレー種目などに参加する。高学年になった俊足自慢の卒園生と競走しても負けない。「『園長先生って、足が速いんだね』と言われるのが楽しい」とほほ笑む。

 小学生約50人が参加する地元の陸上競技クラブ「葉山キッズ」のコーチにも昨年、就任。「自分はかなわなかったが、日本の陸上界を担うような選手が出てくれれば」と願っている。

 目下の目標は、福岡県で6月27~30日に開かれる「第103回日本陸上競技選手権大会」。桐生選手やケンブリッジ飛鳥選手らが出場する予定で、松尾さんはマスターズ上位者らと100メートル競技に挑む。

 「日本選手権は五輪とともにずっと憧れていた。50年ぶりに夢がかなったみたい」と期待を膨らませる松尾さん。「全力で走る姿を子どもたちにも見せてあげたい」と意気込む。


昨年大会で見せた躍動感あふれる走り(本人提供)
昨年大会で見せた躍動感あふれる走り(本人提供)
 
 

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