門出の春を迎える。2020年度に入学した中高生の3年間は、新型コロナウイルス禍の感染リスクと隣り合わせだった。描いた通りの学校生活ではなくても、志を貫き、目指したものは変わらない。高みを目指し、次のステージへ羽ばたくアスリートたちを追った。

男子100メートル中学日本記録(10秒56)更新へ挑み、駆け抜けた3年間は「あっという間だった」。昨秋の県中学総体男子100メートルで歴代2位の「10秒60」をマークした茅ケ崎中3年の米山和磨(15)は、陸上の素地を培った中学生活をそう振り返る。
秋晴れの三ツ沢公園陸上競技場で快記録は生まれた。100メートル予選の5組目。追い風2・0メートルを味方につけてフィニッシュすると、会場はどよめきに包まれた。
中学歴代2位の快走
陸上100メートル 茅ケ崎中・米山和磨 狙う新たな衝撃
男子100メートルで中学歴代2位の快記録をマークした茅ケ崎中の米山=昨年7月 [写真番号:1141790]
U18日本室内選手権60メートルで2位の米山。卒業後は県内私学へ進む=8日、茅ケ崎中 [写真番号:1141792]