第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」は10月1日に総合開会式を行い、10日間の熱戦の火ぶたが切られる。会期前競技の水泳などを終えて男女総合得点(天皇杯)4位、女子総合得点(皇后杯)3位につける神奈川は34競技に計401選手が出場。新型コロナウイルス禍を経て3年ぶりの開催となる大舞台へ、充実の布陣で挑む。
今大会も陸上は粒ぞろいだ。成年男子800メートルで希望ケ丘高出身の薄田健太郎(筑波大大学院)は今季日本ランキング4位の実力者。少年男子の渋江翔太(法政二高)も全国高校総体(インターハイ)の同種目で3位に食い込んでいる。
新種目の男女混合1600メートルリレーは相洋高の中谷颯汰がメルドラム・アラン(東農大)、高島咲季(青学大)の両先輩とともに出場。インターハイ400メートル4位の瀬田陽菜(東海大相模高)を加えて頂点を見据える。
重量挙げは81キロ級の全国覇者関口蓮太朗ら日大藤沢高勢が強力。ボクシング少年男子ライトフライ級の遠藤龍匠(荏田高)、セーリング少年女子レーザーラジアル級の青木澪(七里ガ浜高)は準優勝に終わった夏の雪辱に燃える。
カヌースラローム・カヤックシングルの斎藤徹平(相模丘中)は国際大会を経験している期待の新星。柔道は桐蔭学園高、東海大相模高の2強で構成する少年男子をはじめ全てのカテゴリーで上位進出の期待大だ。
成年は国内トップクラスの精鋭が健在だ。レスリング男子グレコローマンスタイルはリオデジャネイロ五輪5位の井上智裕(FUJIOH)が5度目の栄冠を見据え、ライフル射撃女子の一ノ渡桜(アマノ)は5連覇に照準を絞る。
団体競技ではJリーグクラブの育成組織のメンバーが中心のサッカー少年男子や東海大の単独編成で臨むハンドボール成年女子のほか、ラグビー、ソフトボールで強固な陣容。高校軟式野球は全国選手権ベスト4の三浦学苑が旋風再来を狙う。(須藤 望夢)