東京五輪開幕まで10日を切った。神奈川から羽ばたくアスリートたちは自国開催の夏にどのような輝きを放つか。夢への挑戦、メダルへの渇望、競技普及への気概…。胸に宿る思いに迫る。
開会式翌日に行われる柔道女子48キロ級。日本勢金メダル第1号を期待されるのが渡名喜風南(パーク24、相原中出身)だ。「周りから言われて少しずつ意識するようになった」。栄えある勲章は手が届く場所にある。
オール一本勝ちで制した5月のグランドスラム(GS)カザン大会の翌日。渡名喜は短い言葉に決意を込めた。「気持ちが揺らぐことなく、覚悟をもって準備したい」。5年の歩みは「揺らぎ」とのせめぎ合いだった。
目に見えぬ難敵
柔道女子48キロ級・渡名喜 「揺らぎ」越え日本勢第1号へ
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2019年の世界選手権でウクライナのダリア・ビロディド(右)を攻める渡名喜=日本武道館(共同) [写真番号:702432]
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2013年夏の全国高校総体で近藤と対戦する渡名喜(左)=福岡市民体育館(共同) [写真番号:702436]