
チームトップスコアラーの大卒ルーキーFW高山が、前半だけで2ゴール。「そんなにチャンスがあったわけじゃないけど、決めるトコ決めちゃった感じです」。途中出場だった前回の富山戦から、ここ4戦で4得点と絶好調を維持している。
開始7分の先制点は川崎ユース時代からのホットライン。MF永木のパスに左サイドのスペースに抜けると、そのままドリブルで持ち込み、正確に右隅を射抜いた。
「今は薫(高山)のスピードを生かすのがチームとしての狙いになっている」と永木。かつて視察に訪れたザッケローニ日本代表監督が、回転の速い独特の走りと浅黒い天然パーマのFWを指して「あれは日本人なのか」と興味を示したというが、その快足ぶりがフルに生きた形だ。
35分には、MF坂本の右CKに、今は短く刈り込んだ頭で合わせて、自身プロ初となる複数得点。試合前、控えGK阿部に「ギリギリまでGKの前で動くな」という助言を受けていたといい、「アベノブさんのおかげです」と、はにかんだ。
昇格圏の3位との勝ち点差は、わずかに縮んで11に。依然厳しい状況は変わらないが、高山のゴールが奇跡を呼び込むか。
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