サッカー女子の東日本大震災復興支援の慈善試合は19日、東京・国立競技場で行われ、ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で優勝した日本代表が3―2でなでしこリーグ選抜を下した。
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五輪アジア予選を前にした最後の実戦の機会は、「負けられない試合が続く第1戦」(DF岩清水)でもあった。先発に6人が名前を連ねた“神奈川なでしこ”の活躍で、なでしこジャパンが前半で大勢を決めた。
先制は右サイドバックの近賀。左からのクロスに走り込み、難しいバウンドの浮き上がりを左足で捉えてゴールを射抜いた。近賀は「宮間さんが持ったのが見えたので、予測はあった。逆にどんぴしゃのボールよりもよかった」と振り返った。
チーム最初のビッグチャンスは左サイドバックに入った矢野が、右の大野に合わせたもの。W杯では出番がなかった矢野が「攻撃は得意ではないが、アピールしないといけないのは分かっていた」と積極的に出て勢いをつけた。
逆サイドの近賀は、これを見て「形がよかったので、右サイドも出していきたいと思った」と刺激を感じ、ゴールにつながった。
2点目は川澄。先制から3分後に、丸山の突破からのクロスを決めた。丸山は先制点の発端になるプレーもあった。
「現時点のベストメンバー」(佐々木監督)で臨んだ前半は攻守ともにW杯のいいムードを引き継いでいた。中国でも神奈川勢の活躍が五輪を引き寄せそうだ。
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