
サッカーのJリーグは25日、横浜市港北区の日産スタジアムで行われた横浜F・マリノスと浦和の一戦など明治安田J1の8試合で開幕し、25年目のシーズンがスタートした。好天に恵まれた同スタジアムは4万人近くの観客で埋まり、選手のプレーに大きな歓声が上がった。
横浜F・マリノスは3-2で昨季年間2位の浦和に逆転勝ちし、白星発進。さいたま市のNACK5スタジアム大宮で開幕戦を迎えた昨季年間3位の川崎フロンターレも、大宮に2-0で快勝した。
3季ぶりに1シーズン制に戻り、18クラブが年間勝ち点で優勝を争う今季のJ1は、上位4クラブに支給される総額約28億円の理念配分金が新設され、例年以上の熱戦が期待されている。
変わらぬ熱いエール

25日に幕を開けたサッカーのJリーグで、J1の県勢2クラブがそろって勝利を収めた。主力選手らが退団し、ともに今季は再出発の意味合いが強い横浜F・マリノスと川崎フロンターレ。会場にはたくさんのファンが詰め掛け、変わらない熱いエールを送った。
3万9284人の大観衆をのみ込んだマリノスの本拠地、日産スタジアム(横浜市港北区)。昨オフは生え抜きで横浜市出身の中村俊輔選手(38)が移籍するなど屋台骨を担ったメンバーが次々とクラブに別れを告げたが、大きく若返ったチームにサポーターたちは声をからした。
中村選手の不在を嘆く声は聞こえない。前身の日産自動車サッカー部時代から応援している横浜市港北区の会社員渡邊勲さん(44)は「チームを信じている。血の入れ替えは必要なこと」と言う。
20年近く見守っている同市泉区の松本昇さん(32)も同じ気持ちだ。「本人がプレーしたいところでやるのが一番。マリノス戦では活躍しないでほしい」と前置きしながら「やっぱりチーム自体が好きだから応援する」と語った。
中村選手が担った主将だけでなく、背番号10も継いだ育成組織出身の斎藤学選手(26)には熱い視線が注がれた。大和市の山谷照明さん(43)は「(海外移籍を希望しながら)残留してくれた気持ちがありがたいし、プレーからも伝わってきた」と勝利につながった活躍を喜び、隣にいた娘(10)も「学、大好き」とはにかんだ。
かたや、風間八宏前監督(55)や大久保嘉人選手(34)が去ったフロンターレのサポーターも、敵地の大宮戦で惜しみない声援を送った。開幕戦を8年連続で現地観戦している川崎市中原区の会社員結城健二さん(45)は「(タイトルを逃した)去年の悔しさは忘れていない。新キャプテンの小林選手にエースとしての活躍を期待したい」と力を込めた。