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横浜M:攻守に成長の証し/仙台戦から

スポーツ | 神奈川新聞 | 2011年5月28日(土) 23:57

「悔しい」。引き分けに終わった試合後、そう口にした木村監督。だが、表情から言葉ほどの不満の色は感じ取れなかった。敵地に乗り込み、今季無敗のチームに追い付いての勝ち点1。悪い結果ではなかった。

仙台は守備のチームだ。先制点を与えれば当然、自陣に「しっかりブロックをつくって守ってくる」(木村監督)。それは昨年までの横浜Mが最も苦手としてきた相手であり、展開でもあった。先制を許し、実際に前半は攻めあぐねながらも、きっちりと追い付いた後半24分の同点弾。それは成長の証しだ。

そして見逃せない点がもう一つ。あくまで勝利を目指す両雄が2点目を狙い、運動量が落ちたこともあって「特長の出し合い」(MF中村)になった終盤にも、昨年までとの違いがあった。

「仙台の流れが来ていた。上がると危ない、最悪の展開になる可能性もあったので」と、普段であれば勢いに乗って攻め上がるDF栗原が攻撃参加を自重。試合の機微を読み、最後はリスクを抑えた引き分けもやむなしの姿勢に切り替えた。

一戦ごとに大人の顔を見せていく今季の横浜M。90分間「ちゃぶり」続けなくても、その成長物語は十分に見る者を引きつける。

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