バレーボールの全日本高校選手権大会(春高バレー)は、5日に東京体育館で開幕する。神奈川からは、男子の弥栄と橘、女子の大和南と橘が、全国の強豪に挑む。今大会から開催時期が3月から1月に変更され、「高校最後の大会」として3年生が出場できるようになった。頂点を狙う県勢を紹介する。
◆女子・橘
17年連続18度目の出場となる橘。もはや“常連”だが、前回大会はまさかの初戦敗退に泣いた。
今年は全国に比べて5センチ低い、平均身長170センチの小さなチーム。「攻撃よりも守りの強化を意識的にやってきた。(攻撃が)決まらなくてもレシーブで粘って、相手がミスするまで拾い続ける」と、主将のセッター廣田は言う。高さでかなわない分、放課後の練習約3時間の3分の2を、レシーブ、サーブ力アップに費やしてきた。
昨年11月の県予選会では大和南の強打に屈するも、12月の練習試合でインターハイVの古川学園(宮城)から1セットを奪取。「どんなチームにも自分たちのスタイルが通用する」(廣田)という手応えも得ている。
さらにエースのレフト松村が左膝靱帯(じんたい)断裂から完全復活。速攻や時間差など、多彩なコンビバレーにも磨きが掛かり、羽田野義博監督(65)は「描いたチームに育ってくれた」と期待する。
憧れの舞台に残る悔しさの記憶。合言葉は「心はひとつ」。廣田は「まずは1回戦突破。そして2大会前の春高ベスト8を自分たちで超えたい」と、力強く目標を掲げた。
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