ボウリングの第17回全国高校対抗選手権最終日は19日、川崎グランドボウルで男女の決勝トーナメントを行い、神奈川勢で唯一駒を進めた女子の市川崎の一戸麻里・佐野優海組は、初戦で敗れた。同ペアは同トーナメントのスコアで6位入賞が決まった。
優勝は男子が東稜(京都)、女子が豊川(愛知)だった。
決勝トーナメント初戦で敗れた一戸・佐野組(市川崎)だったが、表情は充実感でいっぱいだった。18歳の佐野は「負けたのは悔しいけど結果は満足」と言い、16歳の一戸は「最後まで、ちょっとでも諦めなかった」。劣勢の中でも、笑顔がはじけた。
2人の1ゲームの合計得点で争われた決勝。一戸は不運な3度のスプリットがあったが、それ以外は「ノーミスの目標を達成した」。佐野も、予選では勝負どころで続けられなかったストライクを、6度奪った。試合会場は、市川崎から徒歩10分の場所。“ホーム”の大声援を浴びての数十分間、持てる力は出した。
一戸は佐野の誘いを受けて、学区外の横浜市から今春に入学。2人だけのボウリング部が生まれた。授業が終われば今大会会場の川崎グランドボウルに直行。約2時間、多い日は7ゲーム以上の投げ込みで互いに高め合ってきた。
関東地区選手権は一般に交じって6位。県高校2人チーム大会は男子も含めてトップの成績をたたき出した。ともに目標はプロ選手。高校生活最後の大会が終わった佐野は、「いつかまた麻里(一戸)と一緒に投げたい」と、未来のペア再結成を願った。
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