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リオ五輪の熱狂も終幕 看板競技は期待通り

スポーツ | 神奈川新聞 | 2016年8月23日(火) 09:59

閉会式を終え、感動した様子で引き揚げる女子バレーの木村沙織(中央)=21日、リオデジャネイロ(共同)
閉会式を終え、感動した様子で引き揚げる女子バレーの木村沙織(中央)=21日、リオデジャネイロ(共同)

 リオデジャネイロ五輪は21日、17日間の熱戦に幕を下ろした。南米初開催のスポーツの祭典で日本選手団は金12、銀8、銅21で史上最多41個のメダルを獲得。2020年東京五輪の中核と期待される選手や、10代の若手の活躍が光り、4年後へ期待を抱かせる奮闘だった。

 開催国のブラジルはサッカー男子で悲願の初優勝を果たすなど、史上最多7個の金メダルと躍進した。世界的なスターも華々しい活躍を見せ、陸上男子のウサイン・ボルト(ジャマイカ)や競泳男子のマイケル・フェルプス(米国)は複数の金メダルをつかんで大会を彩った。

 東京五輪で、日本は金メダル数で世界3位、20~33個を目標に掲げている。リオデジャネイロ五輪では、得意競技の柔道、競泳、レスリング、体操で金メダルを稼いだ。さらなる上積みと、獲得競技数の拡大を目指して、4年間の強化が始まる。

              ◇

 最終日は21日、陸上の男子マラソンでエリウド・キプチョゲ(ケニア)が2時間8分44秒で初優勝した。五輪初挑戦の日本勢は佐々木悟(旭化成)の16位が最高で、石川末広(ホンダ)は36位、北島寿典(安川電機)は94位だった。

 新体操の団体決勝はロシアが5連覇し、日本は8位。自転車の男子マウンテンバイクの山本幸平(TREK FACTORY)は21位だった。

 バスケットボール男子決勝は米国がセルビアに96-66で快勝し、3連覇を達成した。バレーボール男子は地元ブラジルがイタリアを下し、3大会ぶり3度目の優勝。


 日本選手団は若手とベテランが融合し、史上最多のメダル41個を獲得した。金メダルは目標の14個に届かなかったが、3大会ぶりの2桁となる12個。競泳、体操、柔道などの看板競技がほぼ期待通りに活躍した。総数のほぼ半分に当たる21個を「銅」が占め、金メダル20~33個を掲げる東京五輪の目標達成には全体の底上げが必要になる。

 競泳は男子400メートル個人メドレーで萩野公介(東洋大)が日本の金第1号。同じ22歳の瀬戸大也(JSS毛呂山)は3位に入り、軸になる二枚看板の存在感がさらに高まったのは頼もしい。同200メートルバタフライで銀メダルの坂井聖人(早大)ら、さらなる躍進が期待される若手も出てきた。

 お家芸の柔道は復活の一歩を記した。特に男子は井上康生監督が規律を重んじながら個性を伸ばす指導法と各選手に競争意識を植え付ける策が実り、前回ゼロだった金を73キロ級の大野将平(旭化成)、90キロ級のベイカー茉秋(東海大)が奪還。今回のメンバーが東京五輪でも主力になるとみられる。70キロ級を田知本遥(ALSOK)が制した女子と合わせ、14階級のうち12階級でメダルを獲得しており、4年後は金メダルの上積みを目指す。

 レスリングでは女王が明暗を分けた。58キロ級の伊調馨(ALSOK)は女子個人種目で五輪史上初の4連覇。53キロ級の吉田沙保里は決勝で敗れ、連覇が3で途切れた。一方で22歳の登坂絵莉(東新住建)、ともに21歳の川井梨紗子、土性沙羅(ともに至学館大)が頂点に立ち、順調な世代交代を感じさせた。

 27歳の内村航平(コナミスポーツ)が率いた体操男子は3大会ぶりに団体総合優勝。内村は個人総合では44年ぶりの2連覇を達成した。24日に20歳となる白井健三(日体大)は種目別の跳馬で3位に入る意地を示した。今後は内村に依存する状況をどう改めていくかがポイントになる。

 バドミントンではジュニア世代からの長期的な強化が功を奏し、女子ダブルスの高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)がこの競技で日本勢初の金メダルに輝いた。今回、期待されながらメダルに届かなかったフェンシング、アーチェリーを含め、成功のノウハウを競技間でいかに共有していくかも鍵となる。

県内勢さらなる飛躍へ



 団体で金、種目別跳馬で銅と二つのメダルを獲得した体操男子の白井健三(横浜市出身)は「最大の目標にしていた団体優勝ができて、とても満足しているが、個人では不本意な演技になってしまった」と総括。4年後の東京五輪を視野に入れる19歳は「内村選手の個人総合決勝に感動した。4年後は内村選手の後継者として感動を与えられるよう精進したい」と誓った。

 喜びの声を寄せたのは銅メダルをつかんだシンクロナイズドスイミング・チームの小俣夏乃(茅ケ崎市出身)と、同じく銅メダルの柔道女子52キロ級の中村美里(相原中出身)。それぞれ「引っ張ってくださった先生、先輩方に感謝の気持ちでいっぱい」「たくさんの人に支えられた銅メダルは重みがある。これからもいろいろなことに挑戦したい」と語った。

 バレーボールとバスケットボールはいずれも女子が準々決勝に進出。バレボールの島村春世(鎌倉市出身)は「日本のメダルラッシュの大会に参加し、肌で感じたことは一生の財産になる」と感慨を込め、バスケットボールの宮沢夕貴(横浜市出身)は「海外の選手を見て自分の身長でシュート、パス、ドリブルの全てができないといけないと思わされた」と飛躍の土台をつかんだ。

 目標に届かなかった悔しさをばねにしようとする選手もいる。日本勢3大会ぶりの出場となった陸上男子三段跳びの長谷川大悟(横浜市出身)は「実力不足だった部分もあるし、海外での試合に慣れることも必要」と言う。4年後は地元江の島が舞台となるセーリング女子レーザーラジアル級の土居愛実(横浜市出身)も「少し休んで気持ちをリセットして東京に向けて準備したい」と雪辱を期す。

 一方、ドーピング問題で揺れた大会でもあった。競泳男子自由形の塩浦慎理(伊勢原市出身)は「今後に向けて問題をなくしてほしい」と訴えた。

結果満足・経験伝える・財産に


 藤森太将(競泳・横浜市出身)初めての国際大会だったので緊張した。(これから)高いモチベーションで練習に取り組めると思う。

 青木智美(競泳・大和市出身)決勝で泳げてうれしかった。世界との差を痛感したので、もっと強化したい。

 五十嵐千尋(競泳・横浜市出身)自己ベスト、日本新、決勝-。満足のいく結果だった。

 中村知春(ラグビー7人制・川崎市出身)リオでのはかない夢から目を覚まし、4年後の現実を見据えて尽力していく。

 鈴木彩香(ラグビー7人制・横浜市出身)東京大会でメダルを取るためにこの経験を伝えていきたい。

 山口真理恵(ラグビー7人制・横浜市出身)この経験と成績を生かし、東京大会につなげていきたい。

 小出深冬(ラグビー7人制・横浜市出身)世界の壁と自分の弱さを感じた大会だった。

 松田知幸(射撃・横浜市出身)目標に遠く及ばない成績を出してしまい、申し訳ない気持ちでいっぱい。

 田代未来(柔道・相原中出身)最高の舞台で経験を積めたことは競技生活の中での財産になった。

 北井裕子(馬術・横浜市出身)ほどよい緊張感を持ちながら演技ができた。

 高橋賢次(セーリング・横浜市出身)メダルの夢はかなわなかったが、精いっぱい戦った。

 吉田愛(セーリング・相模原市出身)五輪という舞台でトップ争いを終始行うことができたのが、収穫だった。

 宮川恵子(セーリング・鎌倉市出身)楽しくなければ勝てないと思っていたけれど、前を走れなければ楽しくなかった。力不足を痛感した。


閉会式のフィナーレで記念写真に納まる、レスリング女子58キロ級で金メダルの伊調馨(左)と同53キロ級で銀の吉田沙保里=21日、リオデジャネイロ(共同)
閉会式のフィナーレで記念写真に納まる、レスリング女子58キロ級で金メダルの伊調馨(左)と同53キロ級で銀の吉田沙保里=21日、リオデジャネイロ(共同)

リオデジャネイロ五輪の閉会式で記念写真に納まる(前列左から)バドミントン女子で金メダルの松友美佐紀、高橋礼華。陸上男子400メートルリレーで銀メダルの(後列左から)山県亮太、桐生祥秀、飯塚翔太、ケンブリッジ飛鳥=21日(共同)
リオデジャネイロ五輪の閉会式で記念写真に納まる(前列左から)バドミントン女子で金メダルの松友美佐紀、高橋礼華。陸上男子400メートルリレーで銀メダルの(後列左から)山県亮太、桐生祥秀、飯塚翔太、ケンブリッジ飛鳥=21日(共同)

リオデジャネイロ五輪の閉会式で記念写真に納まる(前列左から)バドミントン女子で金メダルの松友美佐紀、高橋礼華。陸上男子400メートルリレーで銀メダルの(後列左から)山県亮太、桐生祥秀、飯塚翔太、ケンブリッジ飛鳥=21日(共同)
リオデジャネイロ五輪の閉会式で記念写真に納まる(前列左から)バドミントン女子で金メダルの松友美佐紀、高橋礼華。陸上男子400メートルリレーで銀メダルの(後列左から)山県亮太、桐生祥秀、飯塚翔太、ケンブリッジ飛鳥=21日(共同)

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