サッカー女子のプレナスなでしこリーグ2部、ノジマステラ神奈川相模原の育成組織、中学生年代のチーム「アヴェニーレ」が好調だ。1部昇格へ首位を走るトップチーム同様、“妹たち”も快進撃を見せ始めている。
7月下旬に行われた第21回全日本女子ユース(U-15=15歳以下)選手権に初出場し、RUCK(福井)との1回戦を2-0で快勝すると、2回戦、準々決勝も突破。準決勝は優勝したac福島(静岡)に0-2で敗れたものの、通算9得点という攻撃力を発揮した。
設立は2014年。パスをつなぐ、ハードワーク、ハイプレス、球際の激しさといったコンセプトはトップチームと軌を一にする。1期生で金沢中3年の14歳、GK中村香苗によると、チームの売りは一体感。「全員でやるってことを意識している。全員が走るチームです」と胸を張る。
以前は岡山湯郷の育成組織を指揮していた長谷川歩監督(30)は「ミスがあってもチャレンジさせたい。本来持っているポテンシャルを引き出したい」と話す。選手の特徴を伸ばし、オンとオフをはっきりさせた指導が実を結んでいる。
昨季はなでしこ、チャレンジ両リーグに所属するチームの育成組織が争うU-15なでしこアカデミーカップでINAC神戸などを破り、準優勝。好結果が県内の有望選手の県外流出を食い止め、集まってきている。
「アヴェニーレ」はイタリア語で「将来・未来」を意味する。中村は「目標はトップチームで活躍して、日本代表として世界大会で優勝したい」と夢を語った。