桐蔭横浜大-神奈川大、関東学院大-横浜商大、神奈川工大-横浜国大の1回戦3試合が23日、横浜スタジアムで行われ、桐蔭大と商大は延長タイブレークの末にそれぞれ1-0、4-3で制した。国大は3-1で先勝した。
桐蔭大はエース高橋拓巳(4年)が6安打完封。十回に島田将汰(3年)の犠飛で奪った1点を守りきった。商大は同点の十二回に代打矢作健太(4年)の犠飛でサヨナラ勝ち。国大はエース北川尚由(3年)が1失点で完投した。
第3週第2日は24日、関東学院大釜利谷球場で商大-関東大、国大-工大、神大-桐蔭大の2回戦を行う。
高橋拓 投げ合い制す
リーグを代表するエース同士の投げ合いを制した。昨秋王者の桐蔭横浜大が1-0で先勝。立役者はもちろん、タイブレークを含む10回を零封した左腕高橋拓だった。
相手は通算15勝で並んでいる神奈川大の同じサウスポーの濱口。「きょうの試合が(今春の)一番の山場。1点を争う勝負になる」と感じていた背番号17は一歩も譲らない。最速146キロのストレートを主体にゼロを並べていった。
最大の見せ場は2死から連打を許した九回の一、二塁。マウンドに駆け付けた齊藤博久監督(50)から「とにかく思い切って投げろ。結果は後から付いてくる」とげきを飛ばされると、空振り三振できっちり応えてみせた。
味方がようやく1点を奪った直後の1死満塁から始まるタイブレークの延長十回も、ボールは走っていた。「勝負どころは自信のある真っすぐと決めていた」。渾身(こんしん)の直球で最後の打者を空振り三振に仕留め、それまで表情一つ変えていなかったエースが雄たけびを上げた。
冬に走り込みやウエートトレーニングなどを重ね、徹底的に追い込んできたという。この日の終盤にその成果を出し、「直球の切れが昨年より増したし、何より気持ちの部分で一回り成長できた」と高橋拓。4年生は投げるたびに自信を深めている。