
3日に決定したリオデジャネイロ五輪の柔道男女代表12人(最重量級を除く)が4日、東京都文京区の講道館で記者会見した。
左膝負傷で最終選考会を欠場しながら100キロ級代表となった羽賀龍之介(旭化成)は「けがを治し、五輪で結果を出して認めてもらいたい」と表情を引き締めた。
会見には150人を超える報道陣が集まり、注目の高さを示した。日本男子の井上康生監督は「代表の自覚と誇りを持って闘ってほしい」と述べた。
◆回復努め大舞台挑む
待望の初切符にも羽賀(六角橋中、東海大相模高出身)は硬い表情を崩さなかった。「気持ち良くはないですよね。こういう選ばれ方は。本当は勝って発表されるのが良かったんだけど」。昨夏の世界選手権を制したが、3月の稽古中に左膝を痛め、全日本選抜体重別選手権を欠場。晴れやかな気持ちで受けた吉報ではない。
はやる気持ちを抑え、復帰に向けてリハビリに努めている。筋力トレーニングにも着手。5月に畳に戻り、状態が良ければ海外遠征で試合勘を取り戻したいという。
「自分は逆境や不安があった方が力を発揮できる」。24歳は周囲の不安を払(ふっ)拭(しょく)するように力を込めて宣言した。
「ロンドン五輪では日本の男子は金メダルがなかったので何としても金メダルを取りたい。最後まで諦めないで闘う姿勢を見せたい」。誇りを胸に大舞台へ挑む。