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スケート・IH国体
強豪撃破、初の決勝 アイスホッケー成年

スポーツ | 神奈川新聞 | 2016年1月31日(日) 02:00

 第71回国民体育大会冬季大会スケート、アイスホッケー競技会第4日は30日、盛岡市アイスリンクなどで行われ、アイスホッケー成年準決勝で神奈川は青森を6-2で下し、初の決勝進出を決めた。31日に東京と対戦する。

 このほか、神奈川勢はフィギュアスケート成年女子で鈴木美桜(慶大)が7位、松嶋那奈(早大)が8位に入り、都道府県別の成績では2位に輝いた。

 スピードスケートの成年男子1500メートルは松井友汰(日体大)が8位だった。

 またフィギュアスケート成年女子はショートプログラム(SP)1位の本郷理華(愛知・邦和スポーツランド)がフリーもトップとなって優勝した。村上佳菜子(愛知・中京大)が2位。


【アイスホッケー成年】第1ピリオドに先制ゴールを決めて喜ぶ神奈川・松崎(中央)=盛岡アイスリンク
【アイスホッケー成年】第1ピリオドに先制ゴールを決めて喜ぶ神奈川・松崎(中央)=盛岡アイスリンク

チーム一丸、壁破る


 アイスホッケー成年の神奈川は6ゴールをたたき込み、前回王者の青森を撃破。過去3度阻まれてきたファイナルへの扉をこじ開けた。

 中嶋寛監督(57)が「足も動いていたし、パーフェクト」とたたえる第1ピリオドで流れを引き寄せた。開始15分24秒、金村、滝の慶大コンビの連係で好機を生み出すと、副将の松崎が豪快にパックを放り込んだ。

 「勝てば初の決勝。みんなモチベーションが高かった」と主将土塚。過去11度の優勝を誇る強豪に一歩も引かず、以降も次々と相手ゴールに襲いかかった。

 終盤の集中力も際立っていた。2度の反則で数的不利となった第3ピリオド。相手がGKをベンチに下げ、6人がかりで猛攻を仕掛けてくる中、GK高瀬を中心に最後まで体を張ってしのいだ。

 今回は世代別代表の経験がある高瀬をはじめ、この日2ゴール2アシストと大暴れした松野ら若手6人が加わった。「学生が走ってくれてベテランがそれについていく。速さとうまさがミックスされている」と指揮官。香川、長野の好チームに苦しみながら1点差でものにするなど、チームは勝ち上がるにつれて一丸になっている。

 4年前の準決勝で敗れた青森を下し、決勝の相手は過去最多タイ28度の優勝を誇る東京。勢いのままに最後の難敵ものみ込んでみせる。

思い実らせ銀盤で笑み


 同い年の仲良しコンビの笑顔が銀盤に映えた。

 フィギュア成年女子は鈴木と松嶋がSPの出遅れをこの日のフリーで挽回し、それぞれ7、8位に浮上。2人の順位で争われる都道府県成績では本郷、村上の愛知に次ぐ準優勝に輝いた。


【フィギュア成年女子】個人8位に入った松嶋のフリー=盛岡市アイスアリーナ
【フィギュア成年女子】個人8位に入った松嶋のフリー=盛岡市アイスアリーナ

 まず魅せたのは2組目で登場した松嶋。SPでは2度のジャンプミスが響いて16位に沈んだが、「何度転んでもいいから思い切ってやろう」と気持ちを切り替えた。

 人気ミュージカル「シカゴ」のリズムに合わせて、小柄な体を目いっぱい使って演技。後半のジャンプを全て成功させ、観客を魅了した。 


個人7位に入った鈴木のフリー=盛岡市アイスアリーナ
個人7位に入った鈴木のフリー=盛岡市アイスアリーナ

チームメートの見事な滑りにSP9位だった鈴木も続いた。最初の3回転-2回転をぴたりと着氷させ「緊張がとけた」という。3度のコンビネーションで着実にポイントを稼ぎ、最後はすらりと伸びた手足を生かしたビールマンスピンで会場の喝采を浴びた。

 2人で国体に出場するのは今回で4度目。そろって出場した前回は3年前の東京国体少年で鈴木がフリー進出を逃していただけに「絶対に表彰台に乗ろう」と誓い合っていたという。思いを実らせ、喜びもひとしおだった。

 
 

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