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春高バレー開幕 県内精鋭頂点向け飛躍

スポーツ | 神奈川新聞 | 2016年1月5日(火) 02:00

 バレーボールの第68回全日本高校選手権(春高バレー)は5日、東京体育館で開幕する。神奈川からは県予選を勝ち抜いた男子の荏田(3年連続3度目)と橘(10年連続16度目)、女子の橘(2年ぶり22度目)と大和南(11年連続12度目)の4校が出場する。

 5日の1回戦で男子の荏田は鎮西(熊本)、橘は高川学園(山口)、女子の大和南は京都橘とそれぞれ対戦。女子の橘は6日の2回戦から登場し、米子西(鳥取)-金沢商(石川)の勝者と顔を合わせる。

 男子の荏田・白石玲央と橘・白石琉は双子の兄弟でともにキャプテン。女子の橘・井上礼音、大和南・市川彩の両キャプテンも切磋琢磨(せっさたくま)し、上位を狙う。各主将に意気込みを聞いた。


大会を最後にバレーを引退する橘白石琉主将
大会を最後にバレーを引退する橘白石琉主将

最後の大会「楽しむ」 男子代表・橘 白石琉主将
 10年連続で春高切符を手にした橘だが、主将の白石琉には悔しさしか残っていない。昨年11月の荏田との県予選決勝。ネットを挟んだ向こう側には、幼い頃から一緒に汗を流し、そしてライバルでもあった双子の兄、玲央の姿があった。

 「絶対に負けられない」。強い気持ちで臨んだが、結果はストレート負け。兄の率いる荏田に公式戦初黒星を喫し、5連覇を阻まれた。

 「決勝までいけば勝てるというおごり、心の隙が全員にあった」。神奈川の常勝軍団を率いるキャプテンとして責任を痛感している。だからその悔しさを日々の練習にぶつけてきた。

 例年より高さで劣る分、チームが求めるのは「速さ」だ。攻撃までの時間をできるだけ短くし、相手を圧倒するスピード感のあるバレーを志向している。「完成すれば全国でも勝負できる」と白石は自信を見せる。

 同じく春高に挑む兄とは小中学校時代は同じチームでプレーしてきたが、いつしか言葉はあまり交わさなくなった。「ライバル心や気恥ずかしさもあった」という。だから高校の進学先も別の道を選んだ。

 卒業後は消防士を目指して専門学校に進学するため、競技と向き合うのはこれで最後だ。「全国制覇という結果も求めてるけど、バレー自体を楽しんでやりたい」

 その決勝の舞台に兄とともに上がることを願っている。

 しらいし・りゅう 168センチ、64キロ。六ツ川中出身。リベロ。


 


荏田の守りの要、白石玲央
荏田の守りの要、白石玲央

結果出すことに集中 男子代表・荏田 白石玲央主将 
 荏田が強豪へとのし上がる過程で、白石玲央はいつもコートにいた。1年夏からレギュラーとして、2013年夏の全国総体(インターハイ)と翌14年1月の春高初出場に貢献。以降も2度全国で戦ってきた。

 「1年のときはわくわくしたけど、(初戦敗退に終わった)2年のときは短かった。(今回は)力を出せずに終わりたくない」。春高は3年連続の舞台となるだけにもはや高揚感はなく、結果を出すことだけに集中している。

 そう言える裏付けもある。高いセンターラインの爆発力で飛躍してきた荏田だが、過去2年は橘の牙城を崩せていなかった。それを昨秋の県予選で過去のものとした。

 決勝で県内の好敵手に2-0の完勝。斎藤、竹田ら下級生の頃から主力だったスパイカーの成長もあるが、齋藤雅明監督(48)は「個々の力が抜けているわけではない。バランスの良さと一人一人の意識の高さが勝因」と分析する。

 神奈川では勝って当たり前という意識は白石も感じている。「3年の主力を中心に練習内容など自分の意見をぶつけ合うことが多くなった」。指揮官のげきが体育館に響くことは減り、自主性がチーム力を高めている。

 春高では過去1勝しかしていない。橘の主将で双子の弟、琉にも負けられない。「1年の頃から出ている自分の方が出場回数は多い。弟より早くは終われない」。集大成の冬になる。

 しらいし・れお 171センチ、65キロ。六ツ川中出身。リベロ。


 


昨年のベスト8以上を目指す大和南の市川主将
昨年のベスト8以上を目指す大和南の市川主将

後輩に勝利の喜びを 女子代表・大和南 市川彩主将 
 頼れるキャプテンが戻ってきた。レギュラー唯一の3年生、大和南の主将市川彩は「今まで1、2年生が頑張ってくれた分、春高で恩返しをしたい」との思いを胸に高校最後の大会に向かう。

 1年夏から主力として戦ってきたが、県予選の開幕を1カ月半後に控えた昨年9月、アクシデントに襲われた。体育館でレシーブを練習中に足を滑らせて、左の大腿(だいたい)骨を脱臼。約2カ月間、コートから遠ざかった。

 チームが県予選決勝でライバルの橘にストレート負けする中、市川は大切なものを見つけたという。離脱中は3年間で一人も欠けずにコート外で戦ってきた同級生8人とともに、対戦相手の分析を務めるなど裏方として働いた。「周りでサポートしてくれるメンバーの知らない一面が分かった。感謝の気持ちを持って戦いたい」。大舞台に懸ける思いはより強くなった。

 初戦の相手は京都橘。昨夏の全国総体(インターハイ)決勝トーナメント1回戦で破れた因縁の相手だ。

 白井美沙紀(東レ)と宮本菜月(デンソー)の二枚看板を擁した前回大会はベスト8。「先輩たちとコートに立ったときの楽しさ、喜びは今も大きく残っている」からこそ誓う。

 「(下級生に)成績を残してあげるのが自分の役目。最後に背中を見せてあげたい」

 いちかわ・あや 171センチ、66キロ。藤沢一中出身。レフト、ライト。


 


橘のエース、井上礼音
橘のエース、井上礼音

◇強さだけを追い求め 女子代表・橘 井上礼音主将
 戻るからには強くならなければならない。2年ぶり出場となる橘の井上礼音はそんな思いで戦ってきた。

 原点は一昨年秋の敗戦だ。県予選会準決勝で伊勢原に下され、20年連続でつないできた春高の出場権を逃した。「信じられなくて何も考えられなかった。私が決めていれば勝てたのに…」

 年を越す前に新チームはスタート。悔しさのあまりテレビ中継も見られなかったが、伊勢原が春高初戦で敗れたことを知り、再び闘志が湧いた。「もっと強くならないと神奈川のレベルが低いと思われてしまう」

 そこから1年。移動攻撃やサーブカット、橘伝統のコンビバレーを一から磨いてきた。練習前には選手間でのミーティングも新たに取り入れた。強くなることだけを考えてきた。

 県総体で3年ぶりの頂点に立ち、全国総体(インターハイ)では決勝トーナメントへ進出。そして、単独チームで挑んだ秋の和歌山国体は5位入賞と失ったものを一つずつ取り戻してきた。「強い相手とやって自信はついた」と言いながらも、まだ道半ばとの気持ちが強い。

 独特の雰囲気が漂うという春高。ほとんどの選手がそのコートに立ったことはない。2回戦からの登場となり、1勝した相手を迎え撃つ形だ。「まず私が1本決めて良い流れをつくりたい」。エースは2年分の思いを込めて右腕を振り抜く。

 いのうえ・れね 171センチ、66キロ。相武台中出身。レフト。

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