バスケットボールの全日本総合選手権第7日は8日、東京・国立代々木競技場で行われ、女子決勝はJX-ENEOSが富士通に91-67で快勝して4連覇を達成、最多の優勝回数を21とした。
JXは3点リードの第2クオーターに渡嘉敷、宮沢らを中心に得点を重ねて43-25とリードし、後半も高さを生かした攻撃で圧倒した。
男子は準決勝でBリーグ勢が対戦し、3大会ぶりの優勝を狙う川崎と初制覇を目指す千葉が9日の決勝に進んだ。
川崎は藤井らの厳しい守備で流れを引き寄せ、78-71でA東京に競り勝った。
千葉はガードの富樫が21得点の活躍で攻撃をけん引し、81-75で前回覇者の三河を破った。
巻き返しへ大きな一歩
9大会ぶり4度目の頂点を目指した富士通だったが、女王JX-ENEOSの前に力尽きた。
第2クオーター序盤までは接戦を演じたものの、日本のエース渡嘉敷を擁し、今季のWリーグ22連勝中の強敵に徐々に点差を広げられた。「オフェンスリバウンドを取られ、失点が多すぎた。それだけです」と、小滝道仁ヘッドコーチ(30)。チームトップの17得点だった町田は「出だしはいいリズムでいけたが、オフェンスリバウンドから決められてしまい、この点差になってしまった」と振り返った。
28-59のリバウンド数が示すようにゴール下で圧倒され、奪われたオフェンスリバウンドは26を数えた。193センチの渡嘉敷には34得点、18リバウンドを許し、チームカラーの赤で埋まった観客席を沸かせるシーンは少なかった。
それでも4年連続で準決勝で敗退していたオールジャパンで、6大会ぶりにファイナルまで駒を進めたことは大きな一歩だ。指揮官は「(JXは)追えない背中ではない。チャンピオンは倒せる」と語り、3位につけるWリーグでの巻き返しを誓っていた。