第49回県中学校総合体育大会(県中学校体育連盟など主催、神奈川新聞社など後援)第6日は1日、ハンドボール、サッカー、剣道の3競技で熱戦を繰り広げた。
ハンドボール女子は岩崎が14年ぶり8回目の優勝を飾った。同男子は西中原が2年連続11度目の栄冠に輝いた。
剣道女子団体は潮田が3年連続7度目の頂点に立った。
◇隙突き鮮やか速攻
14年ぶりの栄冠は鮮やかな速攻でつかみ取った。ハンドボール女子決勝リーグ最終戦。岩崎は鍛え上げた運動量を武器に7連覇を狙う西中原を撃破した。
「西中原のプライドに勝つには、そのための準備と気持ちがないといけない」と佐藤直博監督(45)。打倒に燃えたチームの思いがコートにほとばしった。
一昨年の全国女王が相手だろうが動じない。自陣ゴール前では体を張った守備で相手を自由にさせず、隙を突いたパスカットから次々にボールを縦へとつないだ。
前線でボールを受け、豪快にネットを揺らし続けたのは、二枚看板の主将飛知和と守屋。この日最多の9得点を挙げたキャプテンは「ボールを奪ったら走るのが岩崎の強さ」と胸を張り、守屋も「取るべきところで取れた」と笑顔を見せた。
悔しさがチームをたくましくした。秋の新人戦を制し、臨んだ春の全国大会は3回戦敗退。「上には上がいる。もっと練習しないといけない」(守屋)とチームの意識は変わったという。指揮官も「全国を経験して、アグレッシブなディフェンスを続けてきた」と成長を実感している。
見据えるのは、初優勝を飾った1984年以来となる全国制覇。当時の優勝メンバーを母に持つ守屋とキャプテンは「まだこの先がある」「ここは次のステップに進むための通過点」と声を合わせた。
◇男子は西中原V2
ハンドボール男子は西中原が2連覇を達成した。川崎市大会の決勝で僅差で敗れていた野川を決勝リーグの最終戦で圧倒。2勝1敗で3チームが並んだが、得失点差でライバルを退けた。
主将の加藤は「悔しかったのでしっかり借りを返すつもりだった」という。雪辱の思いを胸に戦ったチームは序盤からダイナミックにボールを動かして相手を揺さぶり、いきなり4連続得点を奪うと、以降も好敵手を寄せ付けなかった。
巧みなフェイントを織り交ぜ、チーム最多の10得点を挙げた吉田は「今までの試合より動けていた。割と満足している」と笑顔。この日は女子が連覇を阻まれて2年連続のそろい踏みを果たせなかったが、キャプテンは「関東大会ではアベック優勝を狙う」と誓っていた。