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【再掲】シンデレラ再び<上> 憧れの先駆者を追い 
川澄奈穂美が語る澤穂希

スポーツ | 神奈川新聞 | 2015年6月2日(火) 10:27

自身2度目のW杯で連覇を目指す川澄
自身2度目のW杯で連覇を目指す川澄

自身2度目のW杯で連覇を目指す川澄
自身2度目のW杯で連覇を目指す川澄

 サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」が2連覇を目指すワールドカップ(W杯)カナダ大会が6日開幕する。大和市出身の川澄奈穂美(INAC神戸)は4年前のW杯ドイツ大会準決勝のスウェーデン戦で2ゴールを挙げ、一躍優勝の立役者となった。29歳で迎える自身2度目の大舞台。シンデレラストーリーの第2章がまもなく始まる。

 爆発的なスピードは、まばゆい輝きを放った4年前と変わりない。

 5月28日、イタリアとのW杯前最後の国際親善試合。先発した川澄は得意のドリブル突破で何度も打開を図っていた。

 例えば前半16分。ペナルティーエリア手前でボールを受けると、相手選手をかわし、前線へラストパス。同41分には惜しくもオフサイドと判定されたが、機を見て右サイドを抜け出した。

 ことし2月の日本代表合宿では、インターバル走を繰り返すテストでトップタイ。2008年に日本代表デビューして以来、ここまで72試合で19得点を挙げてきた。

 今や日本代表にとって欠かせぬアタッカー。その原点をたどると、大和市の実家の一室に飾ってある一枚の写真にたどり着く。

草サッカー大会で優勝

 1997年、地元のサッカークラブの林間SCレモンズの一員として、第11回清水カップ全国少年少女草サッカー大会で初の全国優勝を飾った後のことだった。スタンドでの記念撮影で、小学6年生の短髪の少女に、あるご褒美が待っていた。

 今も「なでしこジャパン」でともに戦う上尾野辺めぐみ(新潟)と取り合いっこをして射止めた特等席こそ、既に日本代表として活躍していた19歳、澤穂希(INAC神戸)の膝の上。川澄は懐かしそうに振り返る。

 「女子サッカー選手で知っていたのは澤選手。あとは(元日本代表GK)小野寺志保さん。メディアで女子サッカーを見ることは皆無だったので、どういう選手がいるかを知る手段はほとんどなかった。それでも澤選手がすごいというのは知っていました」

 今でこそ新聞やテレビで「なでしこ」の文字を見ない日はないが、18年前は不遇の時代。それでも、澤は少女にとってやはり別格だった。尊敬するアスリートとの出会いが大きな財産、そして大きな目標となった。

伝説と肩組み

 今、川澄はサッカー界の伝説と肩を組み、戦っている。INAC神戸で、そして日本代表で澤とともに同じボールを追っている。

 4月26日のプレナスなでしこリーグ第5節のAS埼玉戦。川澄は澤の通算150得点をアシストした。「何かがそうさせてくれたのか、運命なのか。憧れていた選手とプレーできているのは感謝すべきこと。もう漫画の世界。『キャプテン翼』では聞いたことがあるぞっていうような(選手とプレーしている)感じですよ」と笑う。

 練習環境や待遇面で決して恵まれなかった時代を生き抜いてきた澤。川澄はそんな先駆者の背中を追ってきた。最後のW杯と公言する前回大会MVP選手と、世界一の夢が重なり合う。

 「どの選手も頼もしい仲間。(澤とプレーしたいというのは)私が言うことじゃない。23人、チームとして戦いたい」。川澄は思いを胸に秘め、決戦の地、カナダに向けて日本を発(た)った。


◆川澄 奈穂美(かわすみ・なほみ)
 林間SCレモンズ-大和シルフィード(つきみ野中-弥栄西高=現弥栄高)-日体大-INAC神戸-シアトル・レイン-INAC神戸。スピードと運動量が武器の日本代表MF。2011年女子W杯ドイツ大会準決勝スウェーデン戦で大会初先発して2ゴール。一躍国民的ヒロインとなり、12年ロンドン五輪でも主力として銀メダル獲得に貢献した。なでしこリーグでは11年に最優秀選手と得点王。昨季は米リーグのシアトル・レインに期限付き移籍し、ベストイレブンに選ばれた。157センチ、51キロ。29歳。大和市出身。

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