
生まれ変わったホームに歓喜を呼び込めるか。J1川崎は4日、今季本拠地初勝利を懸けて新潟戦(午後3時試合開始)に臨む。キーマンは中盤でパスワークを活性化させるMF森谷。開幕直前のけがから復帰し、今季初先発が濃厚な背番号19は「走って泥くさくプレーするのが自分の持ち味。90分間通して出したい」と力を込めた。
プレー中の涼しげな笑みとは裏腹にハートは熱い。この日のセットプレーの確認でも球際で激しく競り合い、セカンドボールを最後まで諦めない姿がある。「しっかり出る準備はしてきたので、後は自分のことに集中してやるだけ」。今季初のスタメンに燃えているのには理由がある。
開幕戦を1週間後に控えた2月28日の練習試合。ハイボールを競り合った際に相手と交錯し、腎損傷と肋骨(ろっこつ)骨折で全治3週間の大けがを負った。
横浜Mから加入して2年目の昨季。献身的なハードワークでチームの信頼を勝ち取り、自己最多の27試合に出場したMFは「いろいろな人に心配を掛けたので、まずは走れるぐらい治ったというところを見せたい」と意気込む。
前節の山形戦は相手のプレスからパスワークが乱れ、今季初の無得点で敗戦。連敗は何としても避けたい状況だ。26歳は「球際で勝つことがチームを一番盛り上げる。それがなかったら今の自分はない」。早くも心は燃えている。