
雪辱の機会が巡ってきた。昨年12月に続き、代表入りを果たした川崎のFW小林は「監督が代わっても呼ばれるのは光栄だし、自信になる。自分の良さを練習からしっかりアピールして、ゴールに絡んでいきたい」と闘志をたぎらせている。
1月のアジア・カップはFWで唯一出場機会がなく、チームはベスト8で敗退。ただ、小林は悔しさだけを胸に帰国したわけではなかった。「代表に行ったことで自信を持ってボールを受けられるようになったのは大きい」と語る。
本田(ACミラン)や香川(ドルトムント)ら国外のビッグクラブで戦う選手に囲まれ、大いに刺激を受けた。その最たるものが、当たり負けしない体の強さだった。
帰国後、代表の早川コンディショニングコーチから指南された体幹トレーニング法を取り入れ、臀部(でんぶ)を中心に強化。「相手DFを背負った状態でも簡単には倒されないようになった」と実感している。横浜Mとの開幕戦では前半22分、背後のパスを巧みにさばき、体勢を崩しながら決勝ゴールを決めた。
悔しさを糧に、進化を遂げたストライカーが見据えるのは3年後のロシア・ワールドカップ。代表定着のために何より求められるのは結果だ。「呼ばれるだけじゃ意味がない。試合に出て結果を残さないといけない」。27歳は強い決意で再びサムライブルーに袖を通す。
【神奈川新聞】