打てども打てども決まらない。放ったシュートは神戸の倍以上となる21本。川崎は多くの決定機を得ながら、引き分けに終わった。
「勝つチャンスは十分にあった。きょうの試合で2点ではとても足りない」と風間監督。生まれ変わった本拠地のこけら落としの一戦で白星を飾れず、主将のMF中村も「(課題は)最後の質。その一点だと思う」と悔しさをにじませた。
2-2の後半31分にFW大久保が放ったミドルシュートは相手GKに阻まれ、続く後半43分に右クロスに飛び込んだFW小林のシュートも枠の外へ。キャプテンは「最後の1本のパス、シュートにどれだけこだわれるか。早く決めてくれないかなと後ろから見ていた」とため息をついた。
ただ、昨季以上の攻撃力をうかがわせた一戦でもある。開幕戦に続いて先発した新外国人のエウシーニョが右サイドから何度も突破。局面の打開は左サイドのMFレナトのドリブルに頼りがちだっただけに、今後も大きな武器になり得る。
18日のヤマザキ・ナビスコカップの初戦を挟み、次節は昇格してきた山形との一戦。もちろん取りこぼしは許されない。「なあなあにせず、悪いところは悪いと話し合ってやっていきたい。きょうはきょうで終わり」。大久保はそう気持ちを切り替えていた。
【神奈川新聞】