11年ぶりに2ステージ制を取り入れる明治安田J1は7日に開幕。神奈川の3クラブは横浜Mと川崎が「神奈川ダービーマッチ」(午後3時・日産スタジアム)でぶつかり、昇格した湘南は昨季リーグ2位の浦和を本拠地ShonanBMWスタジアム平塚(午後7時)で迎え撃つ。
開幕直前の麻生グラウンド。笑顔を交えたボール回しから、セットプレーの確認に入ると、チームの空気は一変した。闘争心をむき出しにし、川崎イレブンは球際で激しい攻防を繰り広げた。
「チームの雰囲気、状態を見ていて楽しみしかない。これだけ自信を持って迎えられる開幕も少ない」。副主将のGK西部の表情に、確かな手応えが見て取れる。
風間監督は「3-4-3」のシステムを選択するとみられる。3バックを敷き、左右の両サイドに張る車屋、エウシーニョのウイングバックで敵陣深く切り込み、3トップの大久保、小林、レナトの強力な攻撃陣にさらに厚みを持たせることを考えている。
横浜Mには昨季、0-3、0-2と完敗。2戦いずれも無得点に封じられたのは1チームしかなかった。攻撃陣に負傷者の出ている相手は守りをさらに固めそうな気配だけに、その鍵をこじ開けられるか。
「Jリーグで一番細かくDFラインが統率されている」。FW小林は日本を代表するDFを擁する好敵手に警戒を怠らないが、「駆け引きは難しいけど、どうかいくぐるかが楽しみでもある」と闘争心をかき立てる。もちろんエース大久保もハートを燃やす。「勝てば絶対に勢いに乗れる。最高の条件が整っている」
2シーズン制になる今季。スタートダッシュは不可欠だ。小林は「優勝できるメンバーが集まった。あとは自分たち次第。どんなに泥くさくてもいいから結果だけを求めてやりたい」と力強く語り、大久保は「得点王よりも、みんなで喜びたい。どうしてもタイトルが欲しい」と意気込んだ。望みは一つだ。
【神奈川新聞】