サッカー女子のプレナス・チャレンジリーグ第21節第2日は25日、相模原市南区のノジマフットボールパークなどで2試合が行われ、2位のノジマステラ神奈川相模原はアンジュヴィオレ広島に1-2で敗れ、プレナスなでしこリーグ自動昇格となる優勝は絶望的となった。
ノジマは勝ち点49で2位を守ったが、首位の大阪高槻との勝ち点差は3のまま。11月2日の最終節、大阪高槻戦に勝って勝ち点で並んでも得失点で大きく離されているため、逆転優勝は極めて厳しくなった。
3位の日体大との差も勝ち点1。2位で終えれば、なでしこリーグ9位チームとの入れ替え戦に出場できる。
◆大黒柱不在で迫力欠く
夢が大きく遠のいた。ノジマステラ神奈川相模原は中位のアンジュに足をすくわれ、ホーム最終戦で14試合ぶりの黒星を喫した。自動昇格となる優勝がかすむ敗戦に菅野将晃監督(54)は「初めて経験する昇格争いのプレッシャーかな」と渋い表情を浮かべるしかなかった。
大黒柱不在が響いた。チームトップタイの15得点を奪っているU-23(23歳以下)日本代表のMF吉見が負傷欠場。チャンスメークだけでなくフィニッシュもこなすキーマンを欠けば、攻撃は迫力を失った。
「ちょっと攻撃のバリエーションが減っちゃっていた。納得のいく試合ができなかった」。ゲーム後、主将のMF尾山の両目に涙がにじむ。
好機がなかったわけではない。前半は攻める時間帯が多かった。だが、相手に少ないチャンスを決められると、動きが余計に硬くなった。吉見と並んでチーム得点王のFW南野は0-1の前半の得点機で痛恨のシュートミス。22歳の若いストライカーは「焦っていた。決めるところで決められなかったのが敗因」と責任を背負い込んだ。
自動昇格は得失点差により絶望的だ。なでしこリーグへの道を開くには、大阪高槻との天王山で勝ち、入れ替え戦に出場できる2位を確保するしかない。今季は敵地での10試合で全勝。指揮官は「ステラは諦めない気持ちを持ち続ける」と自らを奮い立たせた。
【神奈川新聞】