
J1第28節は18日、万博記念競技場などで9試合が行われ、川崎は2位のG大阪との上位対決を0-1で落とし、初タイトルに向けて痛い敗戦を喫した。
ここまで過去9度のリーグ戦で1度も勝ち星を挙げられていない鬼門の万博でまたも勝てず、川崎は優勝戦線が大きく遠のく黒星を喫した。ナビスコ杯準決勝でも苦杯をなめていたG大阪に無得点で敗れ「点を取れなければ勝てない」と風間監督に苦悩がにじんだ。
ショートパスを主体に相手守備陣を崩し切るスタイルを捨て、サイドからの攻撃に重点を置いた川崎。ナビスコ杯を含めて今季3度あったG大阪との対戦で得点を決めているパターンだったが、決定機を外していては結局勝利は遠い。前半13分と同28分にヘディングシュートを外したFW森島は「前半で仕留めないといけなかった」と悔しげな表情だ。
この日でJ1通算300試合出場を達成し、ポジションを下げてまで攻撃の起点づくりに奔走したFW大久保も、今季2度目のシュート0本。エースは「(記録は)何とも思わない」といら立ちを隠せず、主将のMF中村は「負ける時はチャンスで決められず、向こうにぽんと決められる。それしかない」と力なくこぼした。
首位との勝ち点差こそ8のままだが、残りは6試合。「まだ下を向くには早い」。中村は努めて前を向くが、このままでは初のタイトルどころか2年連続のアジア・チャンピオンズリーグの出場権(3位以内)獲得さえ危うくなる。
【神奈川新聞】