陸上の第48回県中学総合体育大会兼第67回県中学大会は4日、三ツ沢陸上競技場で行われ、女子100メートルは前田柚奈(西谷)と前川梨花(南加瀬)が12秒34の大会新記録で同着優勝した。
このほか3種目で大会新が誕生。女子走り幅跳びは県中学記録保持者の東祐希(王禅寺中央)が5メートル78、同200メートルは守田紗矢香(塚越)が24秒98でそれぞれ制した。男子四種競技は黒川朋希(あかね台)が2882点で圧勝した。
学校対抗の男子は田奈が2年ぶり11度目、女子は金沢が初の優勝。男女総合は金沢が初制覇した。男子110メートル障害で優勝した川上明日麻(稲田)と女子走り幅跳びの東が、今季の最優秀選手賞を受賞した。
◆「負けず嫌い」が好記録に
女子100メートル決勝は、大会記録を0秒02上回る12秒34で同着優勝。自己タイ記録の前田が「最後(の県大会)は1番を狙っていた」と喜べば、自己新を出した前川は「絶対優勝しようと思っていた」と声を弾ませた。
前半型でスタートの得意な前田が出て、終盤に前川が追い付いた。155センチと152センチの背丈だけでなく、速いピッチもよく似た2人だ。
3年の前田は「市大会も県大会も2位とか3位ばっかり」。優勝と縁がなく、この日2走を任された400メートルリレーは全体9位で予選落ち。「みんなの分まで頑張らなきゃ」という思いを胸に、夢中で駆け抜けた。
対する2年生の前川は、昨年はこの大会で予選落ちした。その後は伸び悩み「すごく悔しくて」猛練習を重ね、1年で約1秒タイムを縮めた。両者に共通する「負けず嫌い」が、好記録に結び付いた。
次の大会は、日産スタジアムで31日に開幕するジュニアオリンピック競技大会。学年が違うためレースで競うことはない。2人の14歳は「地元で優勝したい」と仲良く目標を掲げた。
【神奈川新聞】