
川崎は後半の決定機を逃し、手痛いドロー。ここまでリーグ14位と低迷する名古屋と勝ち点を分け合う結果に、風間監督と主将のMF中村は「もったいない試合だった」と口をそろえた。
幸先のいい先制点で隙が生まれたのか。前半開始早々に獲得した中村のFKから、ルーキーのDF谷口がヘディングでプロ初ゴール。流れを引き寄せたかに見えた。
落とし穴は前半29分。自陣右サイドを攻め込まれ、最終ラインが近いサイドへの対応に追われる間に、中央に走り込んだ移籍したばかりの川又に同点弾を決められた。「マークもつけていなかったし、余裕を持ちすぎていた。最終ラインで防げた失点」と谷口は唇をかむ。
ただ中村は「決めるところを決めていれば勝てた試合」と、決定機を逃したことに引き分けの要因を求める。後半19分に左サイドを突破したMF小宮山からの絶好のクロスにFW小林が飛び込むも、ボールはゴール右へ。同37分にはペナルティーエリア中央でFWレナトが放ったシュートも枠を大きく外れた。
これで首位浦和との勝ち点差は4。ナビスコ杯を挟み、次節にホームで迎えるのはリーグ最下位の徳島。タイトル獲得のためには、下位を相手にこれ以上の取りこぼしは厳しい。中村が言う通り「ここが頑張りどころ」だ。
【神奈川新聞】