藤沢のビーチ文化の新たな魅力として定着させようと、藤沢市ビーチサッカー協会が設立された。鵠沼海岸を拠点にまずは競技の普及に努め、近い将来の常設コート開設を目指す。8月下旬には、手始めに第1回の大会も開催する予定だ。
設立の中心となったのは、同海岸で海の家を営む森井裕幸さん(57)。ビーチサッカーを通じて市民の健康増進と観光振興、さらには美しい砂浜づくりにつなげることが目的という。
特にサッカーと深い関わりのなかった森井さんがビーチサッカーに目覚めたきっかけは、ビーチサッカー日本代表で監督を務めたラモス瑠偉さんだった。森井さんの海の家を訪れたことで親交が生まれ、「風光明媚(めいび)な同海岸でビーチサッカーを普及させてほしい」と2年ほど前に提案を受けた。
「私もずっと鵠沼で育ち、何か地元に恩返しがしたかった」と森井さん。藤沢青年会議所のOB会に声を掛け、設立準備に2年を費やしてきた。
こうして、15日夜には藤沢市内のホテルで協会の発足会を敢行。森井さんは会長に就任し、名誉顧問にはサッカーJ2横浜FC会長の奥寺康彦さんが名を連ねてくれた。
来賓として出席した鈴木恒夫市長は「新しい取り組みが絶えず湧き上がってくることが湘南海岸の魅力の一つ。浜辺がやせてきているので、県とも連携してしっかり対応したい」と側面支援を約束した。
5人制のビーチサッカーのコートは、通常のサッカーの7分の1ほど。同海岸には専用コートがなく、協会は今後2、3年で常設コートの実現を目指す。大会の開催や競技の普及、指導者・審判の育成にも力を入れる。森井さんは「ビーチサッカーだけをやっている人は多くないので、サッカーをやっている子どもたちに広く声を掛けていきたい」と意気込んでいた。
第1回「湘南藤沢ビーチサッカー大会」は8月23、24の両日に開催。小学生、中学生、高校生以上の3部門でトーナメント戦を行う。同15日まで参加チームを募集している。問い合わせは、同協会事務局電話0466(33)1772。
【神奈川新聞】