サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会に、日本サッカー協会のアンバサダー(大使)として派遣が決まった元日本代表FWでJ2横浜FCの三浦知良(47)が6日、横浜市保土ケ谷区のLEOCトレーニングセンターで取材に応じ、「非常に名誉なこと。ブラジルとの懸け橋になれたらいい」と抱負を語った。
ブラジルは15歳で単身渡り、プロ生活を始めた思い出の地。「15歳から23歳までの一番多感な時期を過ごし、プロとして生きていくために必要なことを学んだ」という。今も2年に1度は訪れている国で、特別の思いがあるW杯が開かれる。「お世話になったブラジルで何かできないかと思っていた」と今回の大役に目を輝かす。
12日に出発し、20日に帰国する予定。高円宮妃久子さまと共に日系人との交流イベントに参加するほか、14日(日本時間15日)にはコートジボワール戦を観戦する。
試合会場のレシフェでブラジル時代にプレーした経験もある三浦。W杯の日本戦を会場で見るのは初めてだけに「(ブラジルに渡った)32年後に懐かしい地で日本の試合が見られるのは楽しみ。選手たちは僕らのDNAを引き継いで頑張ってくれている」と期待を寄せている。
早くも「カズ効果」も表れている。親交のある日本代表の香川にメールでブラジル行きを伝えると、「気合入れて頑張ります」などと返信を受けたという。現地で代表チームに合流する予定はないが、異国の地で戦うイレブンにとって心強い援軍。「何かあったときに困るのでスパイクとすね当ては持って行きます」と笑った。
【神奈川新聞】