悪夢の逆転負け 背水の陣で敵地へ/川崎2-3FCソウル
スポーツ | 神奈川新聞 | 2014年5月8日(木) 03:20

サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は7日、等々力陸上競技場などでホームアンドアウェー方式の決勝トーナメント1回戦の第1戦が行われ、1次リーグH組2位の川崎はホームでF組1位のFCソウル(韓国)に2-3で逆転負けした。F組2位の広島はH組1位のウェスタンシドニー(オーストラリア)に3-1で先勝した。アウェーでの第2戦は14日に行われる。
川崎は2-2の試合終了間際に失点し、手痛い黒星を喫した。初めて1次リーグを突破した広島は石原が後半に2得点し、終盤に柴崎のゴールで突き放した。
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これが決勝トーナメントの厳しさか。川崎は2度のリードを追いつかれた末の逆転負け。後半ロスタイムにロングボールの処理を見誤り、決勝点を許したDFジェシは「3点目が必要だからパスしようと思った。跳ね返さないといけなかった。自分のミス」とうつむいた。初のアジア制覇への道のりは険しくなった。
付け入る隙を与えては勝利が遠い。先制した直後の後半6分、DF中沢が自陣でボールをかっさらわれ、あっさりと同点弾を献上。前回準優勝のクラブは、致命的なミスを逃してくれるほど甘くはなかった。
「絶対にやってはいけないことをしてしまった」と中沢。FWレナトのPKで一度は勝ち越したが、手放した流れは戻らなかった。
ただ、イレブンの闘志が消えていないのは救いだろう。シュート数では16対6。持ち味の攻撃サッカーで、試合中盤まで手玉に取っていたのは紛れもない事実だ。FW大久保も「(1-5で敗れた)セレッソ(C大阪)じゃないから。次はリスクを負って攻めたい」と手応えも得ている。
厳しい条件で迎える敵地での第2戦。10日の鹿島戦から中3日と日程は厳しいが、主将の中村も諦めてはいない。
「まだ下を向く結果ではない」。逆転での8強入りへ、「アジアを驚かす」と掲げた川崎のサッカーが試されている。
【神奈川新聞】