
関東高校大会県予選は5日、テニス、新体操などで熱戦を繰り広げた。
テニスは、昨夏の全国高校総体(インターハイ)の男子団体で湘南工大付を優勝に導いた高橋悠介が男子シングルスで初優勝を飾った。女子シングルスでも湘南工大付の鎌田琴衣が初の栄冠に輝いた。
新体操は、女子個人総合で桑村美里(相模女子大高)が3連覇。同団体は森村学園が2年連続優勝を成し遂げた。体操は、男子個人総合で内田龍真(岸根)が2連覇を達成した。
バスケットボール男子はアレセイアが初優勝。女子は旭が決勝で金沢総合を下し、2年連続で頂点に立った。
◆フィリップ躍動 1人で51点
バスケットボール男子決勝は、1月の新人戦に続いてアレセイアが初優勝。1人で51点を稼いだナイジェリア人のフィリップは「優勝できて幸せ」と笑った。
195センチが高々と舞い上がり、豪快にダンクを決め、リバウンドをもぎ取る。そのたびに満場の体育館はどよめき、点差はどんどん広がった。
圧巻は最終の第4クオーターだった。開始直後から10点連続で得点を挙げたフィリップが残り6分で右脚を痛め、ベンチに去る事態にもチームの強さは揺るがない。
留学生だけではないと、言わんばかりに日本人選手が奮闘。攻守に激しく動き、25点リードから点差をさらに10点広げて完勝した。
それでも「最後にもっと(プレーの内容が)良くなるはずだった。脚は大丈夫。コートに戻りたかった」と悔しがるフィリップ。主将塚本もエースとの連係不足を課題に挙げ、「納得がいかない。地元開催の関東大会で優勝したい」と高らかに宣言した。県内高校バスケ界に新星のごとく現れたアレセイア。その進化は途中にある。
◇女子・旭が底力発揮
バスケットボールの女子決勝は、旭が金沢総合を下して2連覇を達成。チームトップの17得点を挙げたエース春日は「やっと先輩たちに並べた。あと2度(県大会で)優勝して超えたい」と意気込んだ。
第4クオーター残り6分を切って逆転を許したが、ここから底力を見せた。主将金沢と春日らが4連続でシュートを決めて逆転した。
昨年は34年ぶりに関東県予選を制したが、県総体と全国選抜優勝大会県予選はともに金沢総合に屈した。それだけに主将は「ここから金総(金沢総合)はまとまってくるはず。(夏以降も)金総に勝って優勝したい」と気を引き締めていた。
【神奈川新聞】